糀の世界に飛び込んだインターン生の話⑨

糀の世界に飛び込んだインターン生の話⑨

何が違うの?生麹と乾燥麹の特徴を比較!

皆さんこんにちは、仲宗根糀家インターン生のレイです。今回は「生麹」と「乾燥麹」の違いについてお話ししていきます。皆さんの中にも生の麹と乾燥麹ではどんな違いがあるか疑問に思っている方もいると思います。仲宗根糀家で買い物をされる方にもよく質問をいただきます。どちらも麹ですが、使い方や保存方法、味わいにそれぞれ特長があるんです。この記事では、それぞれの魅力やおすすめの使い方について、ご紹介していきます!

生麹の特徴

生麹はその名の通り、乾燥させない生の状態の米麹です。生麹は乾燥麹に比べて、風味が強く、また一般的に発酵のパワー(力価)が強いと言われています。乾燥させる時に、お米の中に含まれる水分を飛ばす訳ですが、この水分にはお米の旨味や風味も詰まっています。生麹の方が風味が強いと言われる所以はここにあります。味噌や甘酒を作る際は、生麹を使うことで、より風味豊かな仕上がりになります。ただし、水分が多く雑菌にも弱いので、冷凍での保存が必要になります。冷蔵で保管される場合は1週間程度で発酵が進み色が変色していきます。これは腐っているわけではなく発酵が進んだメイラード反応と呼ばれるもので、体に害はありません。ただ、黒っぽくなると心理的に心配になるかなと思いますので、もし変色した場合はその色が気にならないような、醤油糀として利用するなどの方法を活用いただければと思います。再冷凍をしても問題はないですが、何度も繰り返すと麹の力も弱まっていくので、沢山の量を購入した際は、先に小分けにして冷凍することをおすすめします。

乾燥麹の特徴

乾燥麹の一番の特徴は、その保存期間の長さです。一度乾燥させているため、常温で長期間保存が可能で、スーパーなどでも取り扱いが多く、生麹よりも比較的手に入りやすいです。しかし、乾燥の工程で熱が加えられているため、生麹に比べると発酵のパワーがやや弱くなりますが栄養価は生麹と同じとされています。また使う際には水で戻すというひと手間が必要です。乾燥麹はお米の芯が残りやすいということもお客様からよく耳にします。生麹では芯が残ることはないので、この点は特に糀調味料を扱う初心者の方には、乾燥麹が少し難しく感じる部分なのかもしれません。保存のしやすさが乾燥麹の強みですが、高温多湿を避けるなど、生麹ほどではないですが、保存環境にはある程度の注意が必要です。

仲宗根糀家のこだわり

ここまで、生麹と乾燥麹についてお話してきたように、一般的には常温で長期間の保存が可能な乾燥麹のほうが店頭に並びやすいです。同様に、甘酒や塩糀などの糀関連製品の多くも、火入れをするか、酒精などの添加物をいれることで発酵を止めています。こうしないと、常温や冷蔵庫で長期保存ができないからです。しかし、仲宗根糀家では”生”にこだわって冷凍で販売しています。特に沖縄にいると県外からの麹が流通するため、生の麹は基本的に流通にのることはありません。仲宗根糀家は沖縄という地元に根ざした企業であることから、地元の皆様には特に普段手に入りにくい生の麹を提供したいという気持ちでいます。常温で販売する商品に比べ、冷凍での販売は管理コストが高く、流通の面でも難しさがありますが、麹本来の力をそのままの状態でお客様にお届けしたいという強い想いから、冷凍にこだわって販売しております。商品ができあがるとすぐに冷凍で保存して、そのままの状態でお客様へお届けいたします!
私も工場に入って作業をしていますが、その日できた米麹はすぐに袋詰めして大きな冷凍庫に保管されます。職人さんの凄技たるや、この作業を短時間でやってのけてしまうのでいつも驚きながら必死に食らいついています。

まとめ

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。今回の記事を通して、生麹と乾燥麹についてや、仲宗根糀家の想いについて少しでも理解が深まったと思ってもらえると嬉しいです。今後も新しい情報や商品のご紹介をしていく予定ですので、ぜひ楽しみにしていてください。また次回のブログでもお会いしましょう!

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