醤油麹チャーハンの作り方|味付けは醤油麹だけで香ばしく

醤油麹チャーハンの作り方|味付けは醤油麹だけで香ばしく

「チャーハンの味付け、いつも何を足せばいいか迷う」——そんな声にこたえる一皿が、醤油麹(醤油こうじ)だけで味を決めるチャーハンです。醤油に加えて、だしやうま味調味料、鶏がらスープの素……と何本も出す必要はありません。醤油こうじには、米糀の酵素が大豆と小麦をゆっくり分解して生まれた旨み(アミノ酸)がぎゅっと入っているため、これ一本で塩味とコク、香ばしさまでまとまります。この記事では、沖縄で黄麹をつくる糀屋・仲宗根糀家が、味付けを醤油麹だけで完結させるチャーハンの作り方を、材料の目安・パラパラに仕上げる手順・入れるタイミング・失敗しないコツ・よくある質問までまるごとご紹介します。

なぜ味付けは醤油麹だけで決まるのか

チャーハンの味付けが決まらないとき、多くの場合は「塩味は足りているのに、なんだか物足りない」という状態です。足りていないのは塩ではなく、旨み(コク)。だからこそ、しょうゆに旨みを足そうと、うま味調味料やだしの素をあれこれ重ねてしまいがちです。

ここで役に立つのが醤油麹(醤油こうじ)です。醤油こうじは、米糀・しょうゆ(または大豆・小麦・塩)を合わせて発酵させた調味料。発酵の過程で、こうじ菌がつくり出した酵素が大豆や小麦のたんぱく質を少しずつ分解し、旨み成分であるアミノ酸に変えていきます。

醤油麹一本で味がまとまる理由(調理のうえでの働き)

塩味とコクが同時に入る:しょうゆの塩味に、発酵で生まれたアミノ酸の旨みが重なっているため、塩味を決めるとコクも一緒についてきます。

香ばしさが出る:醤油こうじは糖分を含むので、フライパンの鍋肌で熱を受けると色づき、香ばしい香りが立ちます。焼きしょうゆのような、あの香りです。

調味料を減らせる:旨みが最初から入っているので、だしの素やうま味調味料を足さなくても、味の輪郭がぼやけにくくなります。

つまり、「塩味を足すためのしょうゆ」ではなく、「塩味と旨みを一度に足す調味料」として使えるのが醤油こうじです。だからチャーハンの味付けが、醤油麹だけで完結します。難しい味の足し算がいらないぶん、料理に慣れていない方でも味がブレにくいのが魅力です。

材料・分量(2人分の目安)

まずは基本の材料です。分量は一般的な目安なので、お好みで調整してください。

  • 温かいご飯 400g(お茶碗2杯強)
  •  2個
  • 醤油こうじ(醤油麹) 大さじ2 ※味付けはこれだけ
  • 長ねぎ 1/2本(みじん切り)
  • お好みの具 適量(ハム・焼き豚・むきえび・小松菜など)
  • ごま油 大さじ1
  • こしょう 少々(お好みで)

ご飯は炊きたて、または温めた温かいものを使うのがポイントです。冷たいご飯はダマになりやすいので、使う場合は電子レンジで温めてほぐしてから使いましょう。

味の決め手はやはり醤油こうじそのもの。火入れをしていない「生」の醤油こうじは酵素が活きていて、発酵由来の旨みと香りがしっかりしています。仲宗根糀家の生醤油こうじは、沖縄で黄麹をつくる糀屋が仕込んだ非加熱・無添加の醤油こうじです。冷凍庫から出して凍ったままでもすくえるので、チャーハンの仕上げにさっと使えます。

醤油麹チャーハンの作り方・基本の手順

ここでは、家庭のフライパンで作れる醤油麹だけで味付けするチャーハンの基本手順をご紹介します。時間や分量は目安として、お好みで調整してください。

基本の流れ

  1. 下準備をする:長ねぎと具材を小さく刻みます。卵は溶いておき、醤油こうじ大さじ2を計っておきます。ご飯は温かい状態にしておきます。
  2. 卵とご飯を先に合わせる:温かいご飯に溶き卵を回しかけ、さっと混ぜておきます。米一粒ずつが卵でコーティングされ、パラパラに仕上がりやすくなります(=卵かけご飯を作るイメージ)。
  3. 強めの中火で炒める:フライパンにごま油を熱し、卵ご飯を入れて広げます。あまり触りすぎず、木べらで押しつけては返すように炒め、米をほぐします。
  4. 具材を加える:ねぎとお好みの具を加え、全体をさっと炒め合わせます。
  5. 醤油こうじで味付け:フライパンの空いたところ(鍋肌)に醤油こうじ大さじ2を落とし、10秒ほど焼きつけて香りを立たせてから、ご飯全体に手早く混ぜ合わせます。
  6. 味を調えて仕上げる:味を見て、足りなければこしょうを少々。強めの火で30秒ほど炒め、香りが立ったら火を止めて器に盛ります。

ポイントは、醤油こうじは最後の味付けで加えること。最初から入れると水分でご飯がべたつきやすく、また糖分で焦げやすくなります。鍋肌で香ばしく焼きつけてから全体になじませると、味が決まりやすくなります。

醤油麹を入れるタイミングの比較

同じ醤油こうじでも、入れるタイミングで香ばしさと仕上がりが変わります。代表的な3つの入れ方を、一般的な目安としてまとめました。作りやすさや好みに合わせてお選びください。

入れるタイミング やり方の目安 仕上がりの特徴
鍋肌で焼きつける フライパンの空いたところに落とし、10秒ほど焼いてから混ぜる 香ばしさが立ち、色づく。焼きしょうゆのような香り。おすすめの基本
ご飯に混ぜてから炒める 具を炒めたあと全体に加え、なじませて炒める 味が均一に入り、失敗しにくい。香ばしさは控えめ
仕上げにさっと 火を止める直前に加え、余熱でさっと混ぜる 生(非加熱)の醤油こうじならではの発酵の香りが際立つ

※時間・火加減は一般的な目安です。醤油こうじは糖分を含み焦げやすいので、鍋肌で焼くときは焦がしすぎないよう手早く混ぜてください。

パラパラに仕上げる5つのコツ

1. 温かいご飯を使う 冷たいご飯はほぐれにくく、ダマになりがち。炊きたて、または温めたご飯を使いましょう。

2. 卵とご飯を先に混ぜる 炒める前に溶き卵をご飯にまぶしておくと、米一粒ずつが卵でコーティングされ、パラパラに仕上がりやすくなります。

3. 触りすぎない こまめに混ぜるより、押しつけては返すイメージで。米の表面の水分がとんで、べたつきにくくなります。

4. 醤油こうじは最後に 水分と糖分を含むため、早く入れるとべたつき・焦げの原因に。味付けは仕上げのタイミングで。

5. 一度に作りすぎない 家庭用コンロは火力が限られます。2人分ずつなど、フライパンにゆとりのある量で炒めると水っぽくなりにくいです。

具材のアレンジ

味付けが醤油麹だけでまとまるからこそ、具材は自由に組み合わせられます。冷蔵庫にあるもので気軽にどうぞ。

  • 定番:焼き豚・ハム・長ねぎ・卵。まずはここから。
  • 魚介:むきえび・しらす・かにかま。醤油こうじの旨みと相性がよい組み合わせです。
  • 野菜たっぷり:小松菜・ピーマン・にんじん・きのこ。細かく刻むと火が通りやすく、ご飯になじみます。
  • さっぱり系:高菜・大葉・みょうが。仕上げに加えると香りが立ちます。
  • こうじ調味料の重ねづかい:塩味の下味に塩こうじで具を軽く炒めておくと、味に奥行きが出ます(塩分が重なるので、醤油こうじは控えめに)。

糀屋のひと工夫

具材のお肉やえびに、炒める前に醤油こうじを少しもみ込んで10分ほどおくと、酵素の働きで素材がやわらかく、旨みがのりやすくなります。この場合、下味に使ったぶんを見て、仕上げの醤油こうじは少し減らして味を調えてください。醤油麹を「下味」と「仕上げ」の二段で使う、ちょっと贅沢な作り方です。

失敗しないための注意点

  • 醤油こうじの入れすぎに注意:塩味と旨みが強いので、多いと塩辛くなります。ご飯400gに大さじ2を目安に、味を見ながら足しましょう。
  • 焦がしすぎない:糖分を含むため、鍋肌で焼くときに放置すると焦げます。焼き色がついたら手早く全体に混ぜてください。
  • べたつきやすいときは水分を飛ばす:ご飯や具の水分が多いと、べたっとしがち。強めの火で手早く炒め、水分をとばしましょう。
  • 下味に使ったら仕上げは控えめに:具に醤油こうじをもみ込んだ場合は塩分が重なります。仕上げの量を減らして調整を。
  • 味見をしてから盛る:醤油こうじは商品や仕込みで塩分・濃さに幅があります。最後にひと口味を見て、足りなければ少しずつ足すと失敗しません。

保存の目安

チャーハンは作りたてが一番おいしい料理です。食べきれない場合は、粗熱をしっかり取ってから保存しましょう。

  • 冷蔵:清潔な容器に入れ、翌日を目安に早めに食べきるのがおすすめとされています。食べるときは電子レンジでしっかり温め直しましょう。
  • 冷凍:一食分ずつ平らにしてラップで包み、保存袋に入れて冷凍します。食べるときは凍ったまま電子レンジで温め直すと、ほぐれやすく便利です。

※保存期間は目安です。ご家庭の環境や衛生状態によって異なります。においや見た目に違和感があれば食べるのは控えましょう。卵やご飯を使う料理なので、常温に長く置かないようご注意ください。

味付けは、この一本で。

沖縄で黄麹をつくる糀屋の、非加熱・無添加の醤油こうじ。だしやうま味調味料を足さなくても、チャーハンの味がすっと決まります。

生醤油こうじを見る 生塩こうじを見る

よくある質問

Q. 醤油麹はチャーハンにどのくらい入れればいいですか?

A. ご飯400g(2人分)に対して大さじ2が目安です。醤油こうじは塩味と旨みが同時に入るので、まずは大さじ2で味付けし、味を見て足りなければ少しずつ加えると失敗しません。

Q. 本当に味付けは醤油麹だけで大丈夫ですか?

A. はい。醤油こうじには発酵で生まれた旨み(アミノ酸)が含まれているため、しょうゆ+だしの素+うま味調味料……と重ねなくても、これ一本でコクのある味にまとまります。物足りなければこしょうやごま油で香りを補うと、より満足感が出ます。

Q. パラパラに仕上げるいちばんのコツは?

A. 温かいご飯を使い、炒める前に溶き卵を混ぜておくことです。米一粒ずつが卵でコーティングされ、炒めたときにほぐれやすくなります。強めの火で手早く炒め、触りすぎないのもポイントです。

Q. 醤油麹は焦げやすいと聞きました。いつ入れるのがいいですか?

A. 醤油こうじは糖分を含むので、早い段階で入れると焦げやすくなります。おすすめは仕上げのタイミング。フライパンの鍋肌で10秒ほど焼きつけて香ばしさを出してから、全体に手早く混ぜ合わせると、焦がしすぎずに香りよく仕上がります。

Q. 冷やご飯でも作れますか?

A. 作れますが、冷たいままだとダマになりやすいので、電子レンジで温めてほぐしてから使うのがおすすめです。温かいご飯のほうが卵とよくなじみ、パラパラに仕上がります。

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