沖縄のおやつといえば、まん丸で素朴な揚げ菓子サーターアンダギー。市場やお土産屋さんで見かけて、あの懐かしい甘さを思い出す方も多いのではないでしょうか。おうちでも作れますが、砂糖をたっぷり使うのが少し気になる——そんなときにおすすめなのが、砂糖の代わりに糀の糖(こうじのとう)を使う作り方です。糀の糖は、米糀を煮詰めてできた糀だけの甘味料。この記事では、サーターアンダギーの基本のレシピを、砂糖を糀の糖に置き換えたやさしい甘さの作り方で、材料・手順・失敗しないコツ・保存の目安・よくある質問までまるごとご紹介します。
目次
1. サーターアンダギーとは|沖縄の素朴な揚げ菓子
2. 砂糖を「糀の糖」に置き換えると、どう変わる?
3. 材料(約10〜12個分の目安)
4. サーターアンダギーの作り方・基本の手順
5. 砂糖と糀の糖・仕上がりの違い(比較表)
6. 糀の糖で作るときの3つのポイント
7. 失敗しないための注意点
8. アレンジと保存の目安
9. よくある質問
サーターアンダギーとは|沖縄の素朴な揚げ菓子
サーターアンダギーは、小麦粉・砂糖・卵を混ぜた生地を、油でこんがり揚げた沖縄の郷土菓子です。名前は沖縄の言葉で、「サーター」=砂糖、「アンダーギー」=油で揚げたものを意味します。つまり名前そのものが「砂糖の揚げ物」。それだけ、砂糖の甘さが主役のお菓子なのです。
揚げているうちに表面が自然にパカッと割れ、その割れ目が笑った口のように見えることから、沖縄では縁起のよいお菓子として、お祝いごとや行事の場でも親しまれてきました。外はカリッと香ばしく、中はしっとりむっちり。飾らない素朴な味わいが、世代を問わず愛される理由です。
そんなサーターアンダギーだからこそ、甘みの部分をどう作るかで、仕上がりの表情がぐっと変わります。今回は、その砂糖を糀の糖に置き換える作り方をご紹介します。
砂糖を「糀の糖」に置き換えると、どう変わる?
糀の糖は、沖縄で黄麹(きこうじ)をつくる仲宗根糀家が、米糀をじっくり煮詰めてつくった、糀だけの甘味料です。砂糖は使っていません。糀の酵素がお米のでんぷんを分解して生まれる、やさしくまろやかな甘みが特徴です。黒糖とは別のもので、色も味わいも異なります。
砂糖を糀の糖にすると、こんな違いが生まれます
◆ 甘さがやわらかくなる:とがった甘さではなく、糀由来のまるいやさしい甘さに。あとを引かない上品な後味になります。
◆ ほんのり糀の風味が加わる:揚げると糀の甘い香りがふわっと立ち、素朴なサーターアンダギーによく合います。
◆ 生地の水分が少し増える:糀の糖は水分を含むため、砂糖のときより生地がやわらかくなりがち。薄力粉で「かたさの調整」をするのがポイントです(後述)。
砂糖のときと同じようにいきなり置き換えると、生地がゆるくなって丸めにくいことがあります。そこだけ気をつければ、あとはいつものサーターアンダギーと同じ。やさしい甘さの素朴なおやつに仕上がります。
糀の糖は冷凍でお届けしています。使う前に、必要な分だけ冷蔵庫や常温で解凍してからお使いください。
材料(約10〜12個分の目安)
まずは基本の材料です。分量は一般的な目安なので、お好みで調整してください。
- 薄力粉 200g
- ベーキングパウダー 小さじ1(約4g)
- 卵 1個(Mサイズ・約50g)
- 糀の糖 大さじ3〜4(砂糖で作る場合の60〜70g程度に相当する目安。甘さはお好みで調整)
- サラダ油(生地用) 大さじ1
- 揚げ油 適量(鍋に2〜3cm程度)
※糀の糖は水分を含むため、卵は1個から始めて、生地の様子を見て調整するのがおすすめです。生地がかたければ牛乳や水を少量、ゆるければ薄力粉を少しずつ足してください。
甘みの決め手になるのが、やはり糀の糖そのもの。仲宗根糀家の糀の糖は、那覇市国場の自社工房で、米糀を煮詰めてつくった無添加の甘味料です。砂糖の代わりに、やさしい甘さのおやつづくりにお使いいただけます。
サーターアンダギーの作り方・基本の手順
ここでは、ご家庭で親しまれているサーターアンダギーの作り方を、砂糖を糀の糖に置き換えた手順でご紹介します。時間や分量は目安として、お好みで調整してください。
基本の流れ
- 糀の糖を解凍する:冷凍の糀の糖は、使う前に必要な分だけ冷蔵庫や常温で解凍しておきます。
- 粉類を合わせる:薄力粉とベーキングパウダーを合わせ、できればふるっておくと、生地がなめらかにまとまります。
- 卵と糀の糖を混ぜる:ボウルに卵を溶きほぐし、糀の糖とサラダ油を加えてよく混ぜます。
- 粉を加えてまとめる:粉類を加え、ゴムベラでさっくり混ぜてひとまとめに。練りすぎないのがコツです(こねすぎると生地が締まってかたくなります)。ゆるければ薄力粉を少しずつ足し、耳たぶより少しかための生地に整えます。
- 丸める:手にうすく油をつけ、生地をピンポン玉より少し小さめに丸めます。表面をなめらかにすると、割れ目がきれいに出やすくなります。
- 低めの温度でじっくり揚げる:油を160度前後の低めに熱し、生地を静かに入れます。転がしながら、じっくり時間をかけて揚げるのがサーターアンダギー最大のコツです。
- 割れ目が開いたら仕上げ:揚げているうちに表面が自然にパカッと割れてきます。全体がきつね色になり、中まで火が通ったら取り出し、油をよく切ります。
揚げたては熱いので、少し冷ましてからどうぞ。外は香ばしく、中はしっとり。糀の糖のやさしい甘さが、素朴な生地によくなじみます。
砂糖と糀の糖・仕上がりの違い(比較表)
同じサーターアンダギーでも、甘みを砂糖にするか糀の糖にするかで、味わいや作り方の勘どころが少し変わります。一般的な目安としてまとめました。
| 項目 | 一般的な砂糖 | 糀の糖 |
|---|---|---|
| 甘さの質 | はっきりとした甘さ | 糀由来のやさしくまろやかな甘さ |
| 生地の状態 | 粉となじみやすくまとまりやすい | 水分を含むため、薄力粉でかたさを調整 |
| 揚げ色 | きつね色に色づく | やや色づきやすいので温度は低めが安心 |
| 風味 | 甘さが主役の素朴な味 | ほんのり糀の甘い香りが加わる |
※仕上がりの感じ方には個人差があります。分量・温度は一般的な目安です。
糀の糖で作るときの3つのポイント
◆ 1. 生地は「少しかため」に整える 糀の糖は水分を含むため、砂糖のときより生地がやわらかくなりがちです。丸めたときに手にべたつくようなら、薄力粉を大さじ単位で少しずつ足し、耳たぶより少しかたいくらいに。丸めやすさと割れ目のきれいさが変わります。
◆ 2. 油は低めの温度でじっくり サーターアンダギーは、高温で一気に揚げると表面だけ先に色づき、中まで火が通らず割れ目も出にくくなります。160度前後の低めでゆっくり揚げるのが、中までふっくら・きれいに割れるコツです。
◆ 3. 色づきが早いと感じたら温度を下げる 糀の糖のやさしい甘みは色づきやすい傾向があります。表面が早く濃くなるようなら、火を少し弱めて温度を下げ、じっくり中まで火を通しましょう。
失敗しないための注意点
- 生地を練りすぎない:こねすぎると生地が締まり、かたい食感になります。粉を加えたら、さっくりまとめる程度に。
- 大きく丸めすぎない:大きいと中まで火が通る前に表面が色づいてしまいます。ピンポン玉より少し小さめが目安です。
- 油の温度を上げすぎない:高温だと外は焦げ、中が生のまま。低め〜中温をキープしましょう。
- 中までしっかり火を通す:割ってみて中央が生っぽい場合は、揚げ時間を長めに。ひとつ割って確認すると安心です。
- 糀の糖は解凍してから使う:冷凍のまま使うと生地に混ざりにくいため、必要な分を解凍しておきましょう。
アレンジと保存の目安
基本の生地に少し加えるだけで、いろいろな表情が楽しめます。
- 黒ごま:生地に混ぜ込むと、香ばしさとプチプチ食感が加わります。
- 紅芋パウダー・かぼちゃ:やさしい色と風味で、彩りのよいひと口に。かぼちゃはゆでてつぶして加えます。
- シークヮーサーの皮:すりおろした皮を少し加えると、沖縄らしいさわやかな香りに。
保存の目安は、揚げた当日〜翌日がいちばんおいしくいただけます。粗熱を取ってから密閉容器に入れ、常温で早めに食べきりましょう。冷めてかたく感じるときは、少し温めなおすと食感が戻りやすくなります。
※保存期間は目安です。ご家庭の環境によって異なります。揚げ物のため、早めにお召し上がりください。
よくある質問
Q. 砂糖を糀の糖にそのまま同じ量で置き換えられますか?
A. 甘さの感じ方が異なるので、まずは砂糖の分量と同量〜やや少なめから始めて、お好みで調整するのがおすすめです。糀の糖は水分を含むため、生地がゆるくなったら薄力粉を少しずつ足してかたさを整えてください。
Q. 糀の糖は冷凍と聞きました。どう使えばいいですか?
A. 冷凍でお届けしますので、使う前に必要な分だけ冷蔵庫や常温で解凍してからお使いください。残った分はふたたび冷凍庫で保存できます。
Q. 揚げると中が生っぽくなってしまいます。
A. 油の温度が高すぎることが多い原因です。160度前後の低めでじっくり揚げましょう。生地を小さめに丸め、厚みを均一にすると、中まで火が通りやすくなります。ひとつ割って中を確認すると安心です。
Q. 割れ目(笑った口)がうまく開きません。
A. 油の温度が高すぎる、生地を練りすぎている、ベーキングパウダーが足りない、などが考えられます。低めの温度でじっくり揚げ、粉を混ぜるときはさっくりまとめる程度にすると、自然な割れ目が出やすくなります。
Q. 糀の糖が手元にないときはどうすればいいですか?
A. サーターアンダギーはもともと砂糖のお菓子なので、一般的な砂糖でも作れます。ただし、とがらないやさしい甘さに仕上げたいときや、砂糖を控えめにしたいときには、米糀からできた糀の糖への置き換えがおすすめです。
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