トップ画像は内容を説明するイラストです。実際の商品包装・調理実証の写真ではありません。
海塩と岩塩を比べるときは、まず原料と製法の表示を見てみましょう。名前だけで「こちらがまろやか」「ミネラルが多い」と決めるより、実際の商品を確かめる方が、料理に合う塩を選びやすくなります。
海塩と岩塩は、原料に関する区分
食用塩公正取引協議会の規約解説では、海塩は海水を原料として製造された食用塩です。岩塩には、岩塩鉱から採掘されたもののほか、岩塩を溶かした塩水や地下塩水から作るものも含まれます。
つまり「岩塩」という名前だけでは、採掘した塊をそのまま細かくした商品か、塩水から作られた商品かまでは分かりません。パッケージの説明を併せて確認しましょう。
「天日塩」は、同じ軸の名前ではない
同協議会の解説で、天日塩は主に太陽熱や風力で水分を蒸発させ、結晶化する方法による塩です。海水以外の原料にも使われる名称なので、「海塩か岩塩か」と「天日で作ったか」は分けて考えます。
売り場では、原材料、原産地、工程の説明を順に読むと、名前の印象だけに頼らず比べられます。味や成分は商品ごとに確認し、この分類だけで健康上の優劣を付けないようにしましょう。
料理では、粒と量り方も確認する
細かな塩と大きな粒の塩では、ひとつまみやスプーンに入る状態も違います。レシピがグラムで指定しているなら重さで量り、粒の見た目だけで同じ量と決めないようにします。まずは食用として販売されている商品を選び、用途と表示を確認してください。
肉の仕上げに振るのか、スープに溶かすのかでも、使いたい形は変わります。家にある塩で料理ができるなら、種類を増やすこと自体を目的にしなくても大丈夫です。
塩こうじを仕込むなら、配合を変えない
塩こうじ作りでは、レシピが想定する塩と分量を確認してください。「岩塩だから少なくする」「まろやかそうだから多くする」といった自己流の変更はしません。低ナトリウム塩など、通常の食塩と異なる商品を使いたい場合も、その製品に対応した作り方を確認します。
仕込みではなく、今日の料理の下味が目的なら、完成した塩こうじを使う方法もあります。当店の生塩こうじは食塩そのものではなく、米糀と食塩で仕込む調味料です。原料の塩の種類を選ぶ記事と、完成品の使い方は分けてご案内します。
岩塩の色だけで、味や成分を決めない
ピンク色や白色など、岩塩にはさまざまな見た目があります。塩事業センターの岩塩の解説では、結晶ができる間に周りの成分を取り込むことと色の関係を説明しています。ただし、何による発色かは個別の分析が必要です。色が濃いほど栄養に優れる、という選び方にはつなげません。
ヒマラヤやアンデスなどの名前にひかれたときも、産地の物語と、その商品の食べ方は分けて確認します。食用であること、原産地、粒の大きさ、使えるミルなどを見ましょう。入浴用や装飾用として売られている岩塩は、料理へ転用しません。食卓に置く容器へ移した後も、元の表示を残しておくと確かめやすくなります。
ひとつまみの塩と、スープに溶けた塩は比べ方が違う
舌の上で感じる塩味は、粒が溶ける速さにも左右されます。塩事業センターの溶けやすさの説明では、同じ重さなら表面積の大きい結晶ほど早く溶けるとしています。大粒を振って食べた印象と、完全に汁へ溶かした印象が違っても不思議ではありません。
だからといって、岩塩はすべて海塩よりまろやか、という比較にはできません。伯方塩業の塩に関する解説も、原料名だけでなく、製法・成分・結晶の違いを見るよう案内しています。試す日は、料理も塩の量も一度に変えず、普段の塩との違いを少量で確かめると分かりやすくなります。
大さじ一杯を、同じ重さと思わない
スプーンは体積を量る道具です。塩事業センターの計量の目安では、大さじ一杯はさらさらした塩で18g、しっとりした塩で15gとしています。これは製品すべてを保証する換算値ではありません。大粒の岩塩に、そのまま18gを当てはめることも避けます。
レシピにグラム数がある場合は、空の容器をはかりに載せ、ゼロにしてから塩を入れます。はかりが量れる最小単位も確認してください。小さじと大さじを取り違えたり、山盛りとすり切りを混同したりしないよう、使う計量器を先にそろえます。
味付けした料理の塩加減を確かめるときは、生肉や生魚に触れた調味料を味見に使いません。十分加熱した料理から、清潔な器具で取り分けます。仕込み用の配合は、味見で塩を減らすのではなく、確認されたレシピを守ることが基本です。
保存する場所まで決めると、最後まで使いやすい
塩の保存についての解説では、温湿度の変化とにおい移りへの注意が示されています。大きな袋を買うなら、日々使う容器と残りを保管する場所も考えます。湯気が直接当たる鍋の上で容器を開け続けず、乾いた清潔なスプーンで取り出すと扱いやすくなります。
塩が固まることと、ほかの食品が混じって傷むことは別です。塩の賞味期限表示が省略できることを、ハーブを混ぜた塩や、米糀と水を加えた塩こうじの保存へ当てはめないでください。加工した調味料は、その商品の保存表示や作り方に従います。
今日の料理から逆算した、買う前の確認順
まず、汁へ溶かしたいのか、仕上げに振りたいのかを決めます。次に粒の大きさと手元の道具を確認し、最後に使い切れる容量を選びましょう。ミルが必要な粒を買ってから道具がないと気づくより、先に使う姿を思い浮かべる方が無駄を減らせます。
肉や魚の下味を手早く用意したい日は、塩の銘柄を増やすより、仕込み済みの塩こうじが合うこともあります。一方、仕上げに塩粒の食感を楽しみたい料理では、塩こうじは同じ役割になりません。どちらが上という話ではなく、今作りたい一皿に合う方を選んでください。
塩の保管瓶を替えるときは、容器を洗った後の水分を残さず、ふたも十分に乾かします。前に何を入れていたか分からない容器を使わず、元の商品名が分かるラベルを付けておくと、使い終わるまで表示を確認できます。
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岩塩はすべて、採掘した塩を砕いたものですか?
いいえ。塩水から製造したものも含まれます。製法の表示をご確認ください。
海塩なら必ず天日塩ですか?
いいえ。原料と製法は別の区分です。


