「甘酒」と聞くと、初詣や寒い日に飲む温かい一杯を思い浮かべる方が多いかもしれません。ところが俳句の世界では、甘酒は「夏の季語」。江戸時代には、暑い夏を乗り切るための飲み物として庶民に親しまれていました。甘酒と夏をめぐる文化の話と、暑い沖縄ならではの冷やし甘酒・氷甘酒の楽しみ方を、沖縄で黄麹(きこうじ)製造のパイオニアとして糀づくりを続ける仲宗根糀家がご紹介します。
甘酒は俳句の「夏の季語」
意外に思われるかもしれませんが、俳句の歳時記で「甘酒」は夏の季語に分類されています。甘酒は米こうじとごはんを合わせて一晩ほどで仕上がることから「一夜酒(ひとよざけ)」とも呼ばれ、こちらも同じく夏の季語です。
御仏に昼供へけり一夜酒
与謝蕪村
江戸時代の俳人・与謝蕪村も、甘酒(一夜酒)を夏の句に詠んでいます。甘酒の歴史はさらに古く、『日本書紀』に登場する「天甜酒(あまのたむざけ)」がルーツのひとつと言われています。
江戸の夏の風物詩だった「甘酒売り」
江戸時代の夏、町には天秤棒を担いだ「甘酒売り」が行き交いました。江戸後期の風俗をまとめた『守貞謾稿(もりさだまんこう)』には、京都・大坂では夏の夜にだけ甘酒を売り歩き、江戸では一年を通して売られていた様子が記されています。値段は一杯八文ほどだったと伝えられ、庶民が気軽に楽しめる一杯でした。
ポイント 冷房も冷蔵庫もない時代。食欲が落ちやすい夏に、江戸の人々はあえて温かい甘酒を飲み、暑さをしのいだと言われています。
なぜ夏に甘酒だったのか
米こうじの甘酒には、こうじの酵素がでんぷんを分解して生まれるブドウ糖のほか、ビタミンB群やアミノ酸などが含まれています。砂糖を加えなくても自然に甘く、するすると飲みやすい。そんな一杯が、暑さで食が細くなる夏に選ばれてきたのは、ごく自然なことだったのかもしれません。
砂糖を加えなくても自然に甘い甘酒には、暑い季節を上手に過ごした江戸の人々の知恵が映し出されています。先人の工夫が、いまあらためて見直されています。
甘こうじは、飲むだけではありません
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暑い沖縄での冷やし甘酒・氷甘酒の楽しみ方
沖縄にも、米を発酵させた「ミキ」という飲み物が受け継がれているように、暑い土地と米の発酵飲料は昔から相性のよい組み合わせです。亜熱帯の沖縄では、甘酒はキンと冷やして楽しむのがおすすめ。仲宗根糀家の糀飲料は、酵素を失活させないためにすべて冷凍でお届けしているので、夏の楽しみ方とは特に好相性です。砂糖を加えていない米こうじ甘酒だからこそ、合わせる素材の風味がきれいに引き立ちます。
沖縄の麹文化そのものに興味のある方は、沖縄における麹の歴史と食文化もあわせてどうぞ。
冷やし甘酒(基本)
冷蔵庫でゆっくり解凍し、よく冷やしてそのまま。濃いと感じたら、水や炭酸水で1.2〜2倍に薄めるとすっきり飲めます。無糖の豆乳で割ると、まろやかで軽やかな口当たりになります。グラスに氷を浮かべれば、見た目も涼やかです。
氷甘酒(半解凍シャリシャリ)
解凍しきらず、半解凍のままスプーンで崩せば、シャーベットのような「氷甘酒」に。砂糖不使用とは思えない自然な甘さで、沖縄の暑い午後のおやつにぴったりです。作り方のコツは甘酒シャーベットの作り方でも詳しくご紹介しています。果汁入りの酵素甘酒 沖縄トロピカルパインは、半解凍のシャリシャリ食感がとくにおすすめです。
おいしく飲むコツ
- 飲む直前に軽く混ぜる。米こうじの粒が沈みやすいので、ひとまぜしてから召し上がってください。
- 甘酒アイスキューブ。製氷皿で甘酒を凍らせておくと、割っても薄まらず、最後までおいしく楽しめます。そのまま氷代わりにグラスへ入れても。
- 皮でひと工夫。シークヮーサーやレモンの皮をほんの少し削って加えると、香りがふわりと引き立ちます。
- 豆乳スムージーに。バナナやブルーベリーなどお好みの果物と、無糖の豆乳・甘酒をミキサーにかければ、飲みごたえのある一杯に。
夏のアレンジ早見表
| 楽しみ方 | 作り方の目安 |
|---|---|
| 冷やしストレート | 冷蔵庫で解凍し、よく冷やして |
| 炭酸割り | 甘酒1:炭酸水1。グラスに氷を入れて |
| 豆乳割り | 甘酒1:無糖豆乳1。まろやかな口当たりに |
| シークヮーサー割り | 冷やし甘酒に県産シークヮーサー果汁をひと搾り(レモンやオレンジなど柑橘でも) |
| 黒糖ひとさじ | 沖縄の黒糖をほんの少し溶かして、やさしい甘さにコクを。入れすぎず風味づけ程度に |
| 氷甘酒 | 半解凍のままスプーンで崩してシャーベット風 |
| 夏のスムージー | バナナやパイナップル(お好みで無糖豆乳も)と一緒にミキサーへ |
よくある質問
Q. 甘酒はお酒?子どもが飲んでも大丈夫?
A. 米こうじから作る甘酒はノンアルコールです(酒粕から作る甘酒は微量のアルコールを含む場合があります)。仲宗根糀家の酵素甘糀も米こうじタイプで、お子さまにもお飲みいただけます。
Q. なぜ甘酒が夏の季語なのですか?
A. 江戸時代に夏の甘酒売りが風物詩だったことなどから、歳時記では夏に分類されたと言われています。
Q. 濃いと感じたときは、どう割ればいい?
A. 冷たい水・炭酸水・無糖の豆乳などで1.2〜2倍に割ると、お好みの濃さに調整できます。飲む直前に軽く混ぜると、味わいが均一になります。
Q. 冷凍の甘酒はどうやって解凍すればいい?
A. 冷蔵庫でのゆっくり解凍がおすすめです。半解凍のまま「氷甘酒」として楽しむこともできます。製氷皿で凍らせて「甘酒アイスキューブ」にしておくと、薄まらずに使えて便利です。解凍後は冷蔵庫で保存し、お早めにお召し上がりください。詳しくはパッケージの表示をご確認ください。
江戸の夏の一杯を、沖縄の「酵素甘糀」で
仲宗根糀家の「酵素甘糀」は、非加熱・砂糖不使用・2日間かけて発酵させた米こうじの甘酒です(600ml・税込1,080円)。沖縄で黄麹製造のパイオニアとして、酵素が活きた「生」の状態のまま冷凍でお届けします。冷凍での賞味期限は10ヶ月なので、夏の冷凍庫にストックしやすいのもうれしいところです。
県産果汁を合わせた酵素甘酒シリーズ(沖縄シークヮーサー・沖縄トロピカルパイン、各600ml・税込1,300円)や、飲み切りサイズの「毎日甘酒」(150g・税込580円)も、夏の一杯にどうぞ。
この記事で使う糀
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