パサつきやすい鶏むね肉も、塩こうじで下味をつけるだけでしっとりと柔らかな鶏ハムに仕上がります。使うのは塩こうじとラップ、あとは鍋ひとつだけ。漬け込みから茹で方まで手順を追えば、料理に慣れていない方でも失敗しにくい作り方です。忙しい日の作り置きおかずやお弁当、おつまみにも活躍します。
この記事の要点
- 塩こうじの量:鶏むね肉の重さの約10%が目安
- 漬け込み時間:冷蔵庫で2〜6時間
- 火の通し方:沸騰したお湯は火を止め、予熱でじっくり火を通す
鶏ハムが塩こうじでしっとり仕上がる理由
鶏ハムが塩こうじでしっとり仕上がるのは、米糀由来の酵素がお肉のたんぱく質を分解し、繊維をやわらげてくれるからです。
沖縄で黄麹(きこうじ)をつくる仲宗根糀家の生塩こうじは、米糀と塩だけで仕込んだ、加熱処理をしていない塩こうじです。「生」の意味や普通の塩こうじとの違いは生塩麹とは?加熱処理済みとの違いで詳しく解説しています。塩こうじそのものの基本の使い方は塩こうじの使い方完全ガイドもあわせてご覧ください。
酵素の働きでたんぱく質の一部がアミノ酸に分解されると、うまみも同時に増していきます。塩こうじだけで下味と旨みの両方をまかなえるのは、この酵素の力によるものです。
材料と塩こうじの分量の目安
鶏ハムに使う塩こうじの分量は、鶏むね肉の重さの約10%が目安です。鶏むね肉300gなら、塩こうじ大さじ2ほどになります。
| 材料 | 分量の目安 |
|---|---|
| 鶏むね肉 | 1枚(250〜300g) |
| 生塩こうじ | 肉の重さの約10%(大さじ2ほど) |
| こしょう(好みで) | 少々 |
材料はこの3つだけです。だしの素や砂糖は使わず、塩こうじの塩けとうまみだけで味を仕上げます。
鶏ハムの作り方
鶏ハムは、鶏むね肉に塩こうじを揉み込んで漬け込んだあと、沸騰したお湯を火から下ろして予熱で火を通すのが、しっとり仕上げる一番のポイントです。
- 鶏むね肉はフォークで数カ所刺し、厚みのある部分に切り込みを入れて、なるべく均一な厚さに整えます。
- 肉の重さの約10%の生塩こうじを、全体にまんべんなく揉み込みます。
- ポリ袋やジップロックに入れ、空気を抜いて冷蔵庫で2〜6時間ほど漬け込みます。
- 漬け込んだ塩こうじを軽く拭き取り、ラップで空気を抜きながら円筒形にきつく包みます。
- 鍋にたっぷりの湯を沸かし、沸騰したら火を止めてから包んだ鶏むねを沈め、ふたをして20分ほど置きます。
- 一度取り出して上下を返し、再びふたをして10分ほど置きます。
- いちばん厚いところを少し切って、中心がほんのり白く、押したときの肉汁が澄んでいれば火が通ったサインです。中心がピンク色だったり肉汁が濁っていたりしたら、もう少し火を通してください。
- ラップに包んだまま粗熱を取り、冷蔵庫でよく冷やしてから切り分けます。
※鶏肉はしっかり火を通してからお召し上がりください。
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しっとり仕上げるための4つのコツ
鶏ハムをしっとり仕上げる4つのコツは、火を通しすぎないこと、漬け込みすぎないこと、空気を抜いて包むこと、切る前にしっかり冷ますことです。
しっとり仕上げるための4つのコツ
- 火を通しすぎない:沸騰したお湯で長く茹で続けると硬くなりやすいため、火を止めた予熱でじっくり火を通します。
- 漬け込みは2〜6時間を目安に:漬けすぎると塩けが強く出やすくなります。
- ラップはきつく巻いて空気を抜く:断面がきれいに仕上がり、予熱も均一に伝わります。
- 切る前にしっかり冷ます:熱いうちに切ると肉汁が流れ出て、パサつきの原因になります。
保存方法と食べきる目安
でき上がった鶏ハムは、粗熱を取ってから清潔な保存容器に入れ、冷蔵庫で保存します。2〜3日を目安に食べきりましょう。
厚みのあるまま冷凍すると乾燥が進みやすいため、食べやすい大きさに切り分けてからラップで包み、冷凍用保存袋に入れて保存すると使いやすくなります。解凍は冷蔵庫でゆっくり行うと、水っぽくなりにくいです。
塩こうじそのものの保存方法は塩麹の保存方法と保存期間で詳しく解説しています。
あわせて読みたい 漬け込んだまま冷凍しておきたい場合は塩麹の下味冷凍|鶏むね肉も魚も柔らかい下味冷凍の作り方と解凍のコツも参考にしてください。
食べ方のアレンジ
鶏ハムは薄く切ってそのままサラダやサンドイッチにのせるほか、麺類のトッピングやおつまみにも活用できます。
- 薄切りにしてバゲットやパンに挟むと、手軽なサンドイッチに
- 細切りにして野菜と和え、棒々鶏(バンバンジー)風のサラダに
- ちぎってスープや素麺の具材にプラス
あわせて読みたい 写真つきの手順や仕上がりの様子は鶏ハムは塩麹で激変!しっとり柔らか鶏むねの作り方とコツでもご覧いただけます。
この記事で使っている生塩こうじは、沖縄で黄麹(きこうじ)をつくる仲宗根糀家が、米糀と塩だけで仕込んだ無添加の塩こうじです。加熱処理をしていないぶん、酵素が生きた状態のまま食卓に届きます。沖縄では泡盛づくりに使う黒麹・白麹が主流のなかで、食卓のための黄麹を仕込む工房は今も多くありません。毎日の食卓で使いやすい一本を届けたいという思いで、わたしたちは糀と向き合っています。
よくある質問
Q. 鶏ハムがピンク色に仕上がったらどうすればいいですか?
A. いちばん厚いところを少し切って確認してください。中心がほんのり白く、押したときの肉汁が澄んでいれば火が通ったサインです。ピンク色が残っていたり肉汁が濁っていたりする場合は、鍋のお湯を沸かし直してもう一度沈め、数分置いてから再確認してください。
Q. 塩こうじを漬けすぎるとどうなりますか?
A. 漬け込みが2〜6時間の目安より長くなると、塩けが強く出やすくなります。一晩以上漬ける場合は、塩こうじの量を少なめにするか、漬け時間を短めに調整してください。
Q. 生塩こうじがなければ、普通の塩こうじでも作れますか?
A. 加熱処理をした塩こうじでも鶏ハムは作れます。仲宗根糀家の生塩こうじは加熱処理をしていないぶん、酵素が生きた状態で届く塩こうじです。
Q. 鶏ハムは冷凍保存できますか?
A. できます。食べやすい大きさに切り分けてラップに包み、冷凍用保存袋に入れると乾燥を防ぎやすくなります。風味が変わらないうちに早めに食べきるのがおすすめです。解凍は冷蔵庫でゆっくり行うと水っぽくなりにくいです。
Q. 鶏むね肉ではなく鶏もも肉でも作れますか?
A. 作れます。もも肉はもとから脂があってしっとりしていますが、むね肉と同じように塩こうじを揉み込んで漬け込み、茹でて仕上げてください。厚みがある場合は火の通り方を必ず確認しましょう。
Q. 塩こうじの分量はどれくらいが目安ですか?
A. 肉の重さの約10%が目安です。鶏むね肉300gなら、塩こうじ大さじ2ほどをすり込んでください。
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