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塩麹で油淋鶏(ユーリンチー)の作り方|鶏むね肉がやわらかくなる漬け込みとネギ糀だれの割合

塩麹で油淋鶏(ユーリンチー)の作り方|鶏むね肉がやわらかくなる漬け込みとネギ糀だれの割合

※画像はイメージです

カリッと揚げ焼きにした鶏むね肉に、ネギたっぷりの香味だれ。中華の人気メニュー油淋鶏(ユーリンチー)は、じつは塩こうじ(塩麹)との相性が抜群です。下味は塩こうじだけ、たれの味付けは糀調味料におまかせ。パサつきがちな鶏むね肉が、驚くほどやわらかく仕上がります。この記事では、沖縄で黄麹をつくる糀屋が実際に作っている糀の油淋鶏を、材料の分量から、焦がさない火加減のコツ、ネギ糀だれの割合まで、実演動画つきでご紹介します。

塩こうじで作る油淋鶏は、何がちがう?

油淋鶏は本来、揚げた鶏肉に酢醤油ベースのネギだれをかける料理。おいしい反面、「むね肉がパサつく」「たれの調味料が多くて味が決まらない」という声をよく聞きます。塩こうじを使うと、この2つの悩みがまとめて解決に近づきます。

塩こうじが油淋鶏にもたらす2つの変化

むね肉がやわらかくなる:火入れをしていない生の塩こうじは酵素が生きています。酵素が肉のたんぱく質を少しずつ分解して、旨み成分のアミノ酸に変えるので、パサつきやすいむね肉がやわらかく、味わい深く仕上がります。

たれがシンプルに決まる:塩こうじにはお米由来のやさしい甘みと塩味が両方そなわっています。砂糖を足さなくても味の骨格ができるので、たれの材料がぐっと少なくなります。

下味も、たれも、主役は糀調味料。「漬けて、焼いて、かけるだけ」で主役級の一皿になります。

材料(2人分の目安)

当社のInstagramで実演したときの分量をそのままご紹介します。ポイントは塩こうじ=お肉の重量の10%。この比率さえ覚えれば、お肉の量が変わっても迷いません。

鶏肉の下味

鶏むね肉:400g(約2枚)
塩こうじ:40g(肉の重量の10%。大さじ2弱が目安)
片栗粉:適量
こめ油:適量(揚げ焼き用。サラダ油でも可)
ごま油:適量(こめ油と合わせて揚げ焼きに)

ネギ糀だれ

青ネギ:1本
塩こうじ:大さじ3
醤油こうじ:大さじ3
:大さじ1と1/2(実演では酢こうじを使用。お酢で代用できます)
ごま油:大さじ2

塩こうじの大さじ換算は「塩麹 大さじ1は何グラム?」の早見表も参考にしてください。大さじ1が約21gなので、40gは大さじ2弱にあたります。

糀の油淋鶏の作り方(基本の手順)

工程は大きく「漬ける・焼く・かける」の3つ。漬け込みの30分をのぞけば、調理時間は20分ほどが目安です。

基本の流れ

  1. むね肉を切る:厚みが均一になるよう、大きめのそぎ切りにします。厚い部分は開くと火の通りがそろいます
  2. 塩こうじに漬ける:保存袋かボウルで、肉の重量の10%の塩こうじを全体にもみ込み、30分ほど置きます
  3. 片栗粉をまぶす:塩こうじは拭き取らず、漬け込んだ鶏肉の全体に片栗粉を薄くまぶします
  4. 揚げ焼きにする:フライパンの底から5mmほどのこめ油(+ごま油少々)を熱し、鶏肉を並べて揚げ焼きにします。火は弱火で、ゆっくり火を通すのがいちばんのコツです。片面4〜5分ずつが一般的な目安です
    大きなそぎ切りの鶏むね肉を浅い油で弱火で揚げ焼きにする工程
    工程4:大きめのそぎ切りを並べ、浅い油と弱火でゆっくり揚げ焼きにします。
  5. ネギ糀だれを作る:青ネギを小口切りにし、塩こうじ・醤油こうじ・酢・ごま油(大さじ2)と混ぜ合わせます。漬け込みや揚げ焼きの間に混ぜておくと、揚げたてにすぐかけられます
  6. 仕上げ:焼き上がった鶏肉を器に盛り、ネギ糀だれをたっぷりかけて完成です
鶏むね肉に塩こうじをよく揉み込む工程

塩こうじは肉の重量の10%。全体によく揉み込みます

片栗粉をまぶした鶏むね肉を油で揚げ焼きにする工程

片栗粉をまぶして揚げ焼きに。火は弱火でゆっくりが鉄則です

ネギ糀だれ用に刻んだ青ネギ

たれ用のネギは細かく刻みます。糀調味料と合わせればたれの完成

いちばんの分かれ道は「火加減」。強火は焦げます

正直にお伝えすると、当社の実演動画でも、強火で一気に焼いた部分は焦げました。塩こうじや醤油こうじなどの糀調味料は、お米由来の糖分を含むためふつうの下味より焦げやすいのです。これは糀調味料を使った料理すべてに共通する、作り手として知っておいてほしい特性です。

工程 火加減の目安 ポイント
揚げ焼き(前半) 弱火でじっくり 衣が色づくまで動かさない。焦げそうなら火をさらに弱める
返して(後半) 弱火のまま 両面がきつね色になり、中心まで火が通れば引き上げる

※火加減・時間は一般的な目安です。鶏肉は中心までしっかり加熱してからお召し上がりください。切ったときに中心がピンク色の場合は、弱火で追加加熱しましょう。

糀屋のひとこと

「焦げやすい」は裏を返せば「香ばしく色づきやすい」ということ。弱火でゆっくり火を通すだけで、糀の甘みをまとったきつね色の衣になります。むね肉に酵素がはたらく30分の漬け込みが、やわらかさの決め手です。

ネギ糀だれは「かけるだけ」の万能だれ

塩こうじ・醤油こうじ・酢・ごま油で作るこのたれは、油淋鶏のためだけに使うのはもったいない働き者です。このレシピの分量だと、たれは多めにできあがります。かける量はお好みで調整し、余った分は冷奴や焼き魚、蒸し野菜、そうめんの薬味にどうぞ。清潔な容器に入れて冷蔵し、2〜3日を目安に使い切ってください(一般的な目安です)。

たれに使う醤油こうじは、しょうゆの代わりに幅広く使える調味料です。使い方の全体像は醤油麹の使い方ガイドでくわしく解説しています。

生塩こうじ|仲宗根糀家

この記事で使っている生塩こうじ

生塩こうじ

沖縄・那覇で仕込んでいます。ご家庭でも同じ味で続けていただけます。

生塩こうじを見る

動画で確認する(実演)

当社Instagramで公開している実演動画です。漬け込みからたれ作りまでの流れを1分足らずで確認できます(タップで再生・音が出ます)。

※動画では片栗粉をまぶすカットが抜けていますが、実際は漬け込んだ鶏むね肉に片栗粉をまぶしてから揚げ焼きにしています。

よくある質問

Q. 鶏もも肉でも作れますか?

A. 作れます。もも肉はもともとジューシーなので、初めての方はもも肉のほうが失敗しにくいです。塩こうじの量は同じく肉の重量の10%が目安です。

Q. 30分より長く漬けてもいいですか?

A. 大丈夫です。冷蔵庫で半日ほど置くとより味がなじみます。時間がない日は30分でも、酵素のはたらきでやわらかさを感じられます。

Q. どうして焦げやすいのですか?

A. 塩こうじや醤油こうじには、お米のでんぷんが分解されてできた糖分が含まれているためです。糖分は加熱で色づきやすいので、弱火でゆっくりが鉄則です。

Q. 酢こうじがありません。どうすればいいですか?

A. ふつうのお酢で大丈夫です。米酢ならまろやかに、穀物酢ならきりっとした酸味に仕上がります。分量は同じ大さじ1と1/2から、味をみて調整してください。

Q. 子どもも食べられる味ですか?

A. 唐辛子を使わないので、辛みはありません。ネギの風味が気になるお子さんには、たれをかける前に取り分けてあげてください。

Q. 揚げ焼きではなく、揚げてもいいですか?

A. もちろんです。たっぷりの油で揚げるとより本格的な仕上がりになります。その場合も油の温度を上げすぎず、色づきを見ながら揚げてください。

Q. 片栗粉なしでも作れますか?

A. 作れますが、片栗粉の衣がたれをよく絡めてくれるので、油淋鶏らしさを出すならまぶすのがおすすめです。衣なしの場合は「塩こうじ焼き」として楽しめます。

Q. 作り置きはできますか?

A. 鶏肉は揚げたてがいちばんですが、冷蔵で翌日までなら、トースターで温め直すと衣のカリッと感がある程度戻ります。たれは別容器で冷蔵し、2〜3日を目安に使い切ってください。

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この記事は、沖縄で黄麹を専門に米こうじを作っている株式会社仲宗根糀家(沖縄・那覇)が、自社Instagramで実演した内容をもとに執筆しています。

この記事の塩こうじ、あと29品の使い道があります

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