ウンケージューシーは、旧盆の初日「ウンケー」にご先祖様へお供えする、生姜を効かせた沖縄の炊き込みご飯です。豚肉と生姜、だしをきかせて炊き上げ、仏壇にお供えしてから家族でいただきます。ウンケージューシーを供える理由と材料・作り方を、沖縄の糀屋の視点でご紹介します。下味には無添加の生塩こうじを使うと、うま味とコクをやさしく重ねられます。
目次
1. ウンケーとは|旧盆にご先祖様をお迎えする日
2. ウンケージューシーを供える理由|生姜の香りに込められた言い伝え
3. ウンケージューシーの材料
4. ウンケージューシーの作り方
5. 下味に生塩こうじを使うと
6. 一般的な沖縄ジューシーとの違い
ウンケーとは|旧盆にご先祖様をお迎えする日
旧盆(ウンケー・ナカヌヒー・ウークイ)は旧暦7月13〜15日に行われる、沖縄で先祖を迎え送る最も大切な行事です。初日のウンケーはご先祖様をお迎えする日で、夕方に仏壇のろうそくを灯し、料理をお供えします。旧暦の行事のため新暦の日付は毎年変わり、2026年は夏の終わりごろにあたります。各地でエイサーも行われ、島じゅうがご先祖様を迎える雰囲気に包まれます。ウンケージューシーは、この初日にお供えする代表的な一品です。
ウンケージューシーを供える理由|生姜の香りに込められた言い伝え
ウンケージューシーには、香りの強い生姜(しょうが)を加えるのが習わしです。強い香りが邪気を払い、ご先祖様について来てしまうかもしれない無縁の霊を寄せ付けないという言い伝えがあります。また生姜には、子孫繁栄や健康を願う意味も込められているといわれています。沖縄の糀屋として、わたしたちもこうした食の知恵を大切に伝えていきたいと考えています。
ウンケージューシーの材料
材料(3〜4人分の目安)
- 米:2合
- 豚三枚肉(または豚バラ肉):150gほど
- 生姜:ひとかけ(せん切り)
- にんじん:1/3本
- 干し椎茸:2〜3枚
- かまぼこ:適量
- だし(かつおと昆布の合わせだしなど):2合の目盛りまで
- 生塩こうじ:豚肉の重量の約10%
- しょうゆ:少々
だしはかつおと昆布を合わせるとまーさん(おいしい)仕上がりになります。沖縄の出汁文化と「合わせだし」入門もあわせてご覧ください。
ウンケージューシーの作り方
1. 豚肉を一口大に切り、生塩こうじを豚肉の重量の約10%を目安にまぶして、1時間ほどねかせて下味をなじませます。
2. 米を研いで炊飯釜に入れ、だしを2合の目盛りまで注ぎます。
3. 下味をつけた豚肉、にんじん、椎茸、かまぼこ、せん切りにした生姜をのせます。
4. しょうゆで味をととのえ、普通の白米モードで炊飯します。
5. 炊き上がったら底からよく混ぜ、蒸らしてから器に盛り、仏壇にお供えしてからいただきます。
下味に生塩こうじを使うと
仲宗根糀家の生塩こうじは、原材料が米糀(国内製造)と食塩だけの無添加の調味料です。那覇市国場の工房で、生(乾燥させていない)米糀を使って仕込んでいます。豚肉などに使う際は、素材重量の約10%を目安に、1時間ほどねかせるとなじみやすくなります。糀の酵素の働きで、うま味とコクがやさしく加わります。パウチ入りなので、スプーンですくっても、パウチからそのまま絞り出しても使えます。
沖縄には泡盛や豆腐ようをはじめ、古くから伝わる発酵食品があります。仲宗根糀家は、その中でも食卓のための黄麹(きこうじ)を沖縄でつくる数少ない作り手です。沖縄における麹の歴史と食文化もあわせてどうぞ。
一般的な沖縄ジューシーとの違い
| 項目 | ウンケージューシー | 一般的な沖縄ジューシー |
|---|---|---|
| 食べるタイミング | 旧盆の初日(ウンケー)にお供え | 日々の食卓でいつでも |
| 生姜 | 邪気払いの意味を込めて加える | 好みで加える・入れないことも |
| 位置づけ | 行事食(お供え物) | 普段のごはん |
沖縄では豚肉やだしを使った炊き込みご飯全般を「ジューシー」と呼び、普段の食卓でも親しまれています。沖縄風炊き込みご飯ジューシーの作り方では、日々の食卓向けの基本の作り方をご紹介しています。ウンケージューシーは、そこに生姜を加えてお供え物としての意味を重ねた、旧盆ならではの一品です。
あわせて読みたい 旧盆やシーミーの重箱料理はシーミー・旧盆の重箱料理|沖縄の行事食を糀調味料で仕込む、生塩こうじの基本の使い方は塩こうじの使い方完全ガイド、日々の作り置きレシピは塩麹レシピ7選でご紹介しています。
よくある質問
Q. ウンケージューシーはいつ作りますか?
A. 旧盆の初日、ウンケーの日に作り、仏壇にお供えしてからいただくのが習わしです。旧暦の行事のため、新暦の日付は毎年変わります。
Q. なぜウンケージューシーに生姜を入れるのですか?
A. 生姜の強い香りが邪気を払い、ご先祖様について来てしまうかもしれない無縁の霊を寄せ付けないという言い伝えによるものです。子孫繁栄や健康を願う意味も込められているといわれています。
Q. 下味に生塩こうじを使うメリットは?
A. 米糀と食塩だけで仕込んだ無添加の生塩こうじは、糀の酵素の働きでうま味とコクを加えます。素材重量の約10%を目安に、1時間ほどねかせるとなじみやすくなります。
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