炊飯器で甘酒の作り方|米麹で失敗しない温度と保温時間のコツ

炊飯器で甘酒の作り方|米麹で失敗しない温度と保温時間のコツ

「甘酒を手づくりしてみたいけれど、専用の機械が必要?」――実は、ご家庭の炊飯器と米こうじがあれば、砂糖を使わない自然な甘さの米麹甘酒が作れます。ポイントはただひとつ、55〜60度の温度を保つこと。材料と手順から、甘くならない原因と対処法まで、沖縄で糀づくりを続ける仲宗根糀家がご紹介します。

炊飯器で甘酒が作れる理由

米麹甘酒の甘みは、砂糖ではありません。こうじの酵素がお米のでんぷんをブドウ糖に分解することで生まれる、自然な甘みです。この酵素がもっともよく働くのが55〜60度前後。炊飯器の保温機能を上手に使えば、この温度帯を長時間保てるため、特別な道具がなくても甘酒づくりができるのです。

米麹甘酒はノンアルコールで、古くから「飲む点滴」とも言われてきました(昔ながらの通称であり、特定の効果効能を示すものではありません)。季節を問わず親しまれています。

ポイント 甘酒づくりの成否は温度で決まります。「55〜60度を8〜10時間」――これだけ覚えれば大丈夫です。

材料と道具(作りやすい分量)

材料・道具 分量・備考
生米こうじ 200g(冷凍品は冷蔵庫で解凍し、ほぐしておく)
炊いたごはん 300g(お茶碗約2杯分)
300ml
道具 炊飯器・しゃもじ・ぬれ布巾・(あれば)料理用温度計

乾燥こうじでも作れますが、その場合は水を1〜2割ほど増やすと仕上がりがなめらかになります。

[URL確認: 生米こうじ商品写真]

作り方(保温8〜10時間)

手順1 ごはんと水を混ぜる

内釜に炊いたごはんと水を入れてよく混ぜ、60度くらいまで冷まします。炊きたてのごはんに常温の水を加えると、ちょうど60度前後に下がります。

手順2 米こうじを加える

ほぐした米こうじを加え、全体をむらなく混ぜます。

手順3 保温にセット

炊飯器を「保温」にし、フタは閉めず、内釜にぬれ布巾をかぶせます。

手順4 ときどき混ぜる

2〜3時間ごとに一度かき混ぜ、温度を確認します(55〜60度が目安)。

手順5 完成

8〜10時間で、お米の粒がやわらかく崩れ、とろりと甘い甘酒の出来上がりです。

米こうじだけで作る場合

生米こうじ200gに約60度の湯300mlを注ぎ、同じように保温すると、こうじの風味が際立つ濃厚な甘さに仕上がります。出来上がりの量は少なめになるので、お好みで使い分けてください。

温度管理が9割:55〜60度を守るコツ

コツ1 フタを閉めない
多くの炊飯器は、保温でフタを閉めると70度前後まで上がります。65度を超えると酵素のはたらきが急に弱まるため、フタを開けてぬれ布巾をかぶせるのが定番の方法です。

コツ2 温度計があると安心
慣れるまでは料理用温度計で2〜3時間ごとに確認すると失敗が減ります。

コツ3 下がりすぎにも注意
50度を下回ると分解がゆっくりになり、酸味が出ることがあります。室温が低い時期は布巾を二重にするなどして調整しましょう。

甘くならない原因と対処法

原因 よくある状態 対処法
温度が高すぎた
(65度以上)
粒が固いまま甘くない 酵素が弱まった状態。次回はフタを開けて60度以下を保つ
温度が低すぎた
(50度以下)
甘みが薄い・酸味が出る 55〜60度に整えて保温時間を2〜3時間延長
時間が足りない 全体的に味が薄い 8〜10時間を目安に。途中の味見で甘さを確認
混ぜていない 甘さにムラがある 2〜3時間ごとにかき混ぜて温度と水分を均一に
こうじの鮮度 何をしても甘みが弱い 開封後時間が経ったこうじは力が落ちることも。新鮮なこうじで

出来上がった甘酒の保存と楽しみ方

清潔な保存容器に移して冷蔵し、2〜3日を目安に飲み切るのがおすすめです。すぐに飲み切れない分は、製氷皿や保存袋に小分けして冷凍しておくと便利です(約1ヶ月が目安)。

そのまま飲むほか、豆乳割り、バナナと合わせたスムージー、煮物やドレッシングの砂糖代わりなど、使い道はさまざま。詳しくは甘酒の飲み方ガイドでご紹介しています。

よくある質問

Q. 温度計がありません。目安はありますか?

A. 指先で数秒なら触れられるけれど熱い、と感じるくらい(お風呂よりかなり熱め)が60度前後の目安です。心配な方は料理用温度計を使うと確実です。

Q. 生こうじと乾燥こうじ、何が違うの?

A. 生こうじは乾燥工程を経ていないため、水戻しが不要でそのまま使えます。乾燥こうじで作る場合は水をやや多めにしてください。どちらでも甘酒は作れます。

Q. 酸っぱくなってしまいました。飲めますか?

A. 保温温度が低いと酸味が出やすくなります。明らかに異臭がする・糸を引くなどの場合は無理をせず処分してください。次回は55〜60度の維持と、長くなりすぎない保温時間(8〜10時間)を意識すると防ぎやすくなります。

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あわせて読みたい:甘酒の飲み方ガイド塩こうじの使い方完全ガイド

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