生米こうじと水を合わせてじっくり保温すると、とろりと甘い甘麹に仕上がります。使うのは生米こうじとお湯だけで、炊飯器の保温機能を使えば特別な道具は要りません。砂糖の代わりになる甘みを普段の料理やお菓子作りに取り入れたい方へ、分量と温度管理のコツをご紹介します。
この記事でわかること
- 生米こうじとお湯、材料は2つだけ
- 55〜60℃を6〜8時間キープするのがコツ
- 甘酒との違いと保存・使い方
甘麹とは?作り方の前に知っておきたい甘酒との違い
甘麹とは、米麹に水を少なめに合わせてじっくり糖化させた、とろりと濃い甘みの調味料です。
同じ米麹から作られる甘酒と混同されがちですが、違いは水の量にあります。甘麹は水を控えめにして砂糖代わりの調味料として使うのに対し、甘酒は水を多めにしてそのまま飲めるように仕立てます。どちらも米麹に含まれる酵素がでんぷんを糖に変えるはたらきを利用してつくる点は共通です。
| 比べる点 | 甘麹(料理用) | 甘酒(飲用) |
|---|---|---|
| 水の量 | 少なめでとろりと濃い | 多めで飲みやすい濃さ |
| 主な使い道 | 砂糖代わりの調味料 | そのまま飲む・割って飲む |
| 仲宗根糀家の商品 | 生米こうじから手作り、糀の糖(火入れ済み)も | 酵素甘こうじ・毎日甘酒 |
詳しい使い分けは甘酒と甘こうじの違いでもご紹介しています。
仲宗根糀家の「酵素甘糀」は、この甘麹とは別物です
この記事でご紹介するのは、水分を控えめに仕上げる一般的な「甘麹」の作り方です。当社の商品「酵素甘糀(甘こうじ)」は、名前は甘こうじでも中身は非加熱・ノンアルコールの“飲む甘酒”で、濃縮タイプではありません。基本的には飲用目的の商品です。
「甘酒」ではなく「甘糀」と名づけているのは、社名にもあえて「糀」の字を使う糀屋として、蒸した米と米糀からつくったことを名前で伝えたい、という想いからです。くわしくは甘麹と甘酒の違いをご覧ください。
甘麹の材料
甘麹の材料はとてもシンプルで、生米こうじとお湯の2つだけで作れます。
沖縄では泡盛づくりに使う黒麹・白麹が主流で、食卓のための黄麹(きこうじ)をつくる作り手は多くありません。仲宗根糀家では、その黄麹を那覇市国場の工房で仕込んでいます。この生米こうじを使えば、ご家庭でも甘麹を一から作ることができます。
甘麹の材料
- 生米こうじ:200g
- 60℃程度のお湯:200〜240ml(生米こうじの重さと同量から1.2倍が目安です)
使い切れず余った生米こうじは、冷蔵・冷凍で保存できます。詳しくは米麹(生米こうじ)の保存方法をご覧ください。
甘麹の作り方 手順
甘麹は、生米こうじにお湯を合わせて55〜60℃で6〜8時間保温するだけで作れます。
- 生米こうじをボウルに入れ、手でほぐしておきます。
- 60℃程度に沸かしたお湯を、生米こうじの重さと同量から1.2倍ほど加えます。
- 温度が55〜60℃になるように整え、炊飯器の保温機能などで保温します。
- 蓋を少し開けるか濡れ布巾をかけ、6〜8時間ほど保温します。この間に2〜3回かき混ぜます。
- 全体にとろみと甘みが出てきたら完成です。粗熱を取り、清潔な容器に移します。
この作り方で使っている生米こうじ
生米こうじは乾燥させていない生の状態の米糀です。乾燥麹に比べて酵素の働きが強く、お米の風味もしっかり残ると言われています。甘麹のようにじっくり糖化させる作り方ほど、この違いが仕上がりに表れます。
このレシピの生米こうじを見る甘こうじは、飲むだけではありません
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失敗しないための注意点
甘麹づくりでここだけ守れば失敗しないのが、55〜60℃をキープすることです。
ここだけ守れば失敗しません
- 60℃を超えない:温度が上がりすぎると米麹の酵素の働きが弱まり、甘みが出にくくなります。温度計でこまめに確認するのがコツです。
- 50℃を下回らない:温度が低いと糖化が進みにくく、米粒の芯が残りやすくなります。
- 道具は清潔に:使う容器やしゃもじを清潔にしておくと、糀本来の澄んだ甘さに仕上がります。
甘麹の使い方と保存方法
できあがった甘麹は、砂糖の代わりに炒め物や和え物、お菓子作りの甘み付けに使えます。
まろやかな甘さがつくので、ドレッシングや煮物にも使いやすい調味料です。仲宗根糀家では、飲むタイプの甘酒にあたる酵素甘こうじと、砂糖代わりに使う糀の糖という商品も扱っています。それぞれの違いは甘こうじと糀の糖の違いでご紹介しています。
甘麹は甘酒と同じ発酵の仕組みでできているため、保存の考え方も甘酒に準じます。清潔な容器に入れて冷蔵庫で保管し、早めに使い切るのが基本です。長く保存したいときは冷凍庫を使うとよいと言われています。詳しい保存期間の目安は甘酒の保存方法と賞味期限をご覧ください。
よくある質問
甘麹づくりでよくいただく質問をまとめました。
Q. 甘麹と甘酒はどう違いますか?
A. 甘麹は米麹に対して水を少なめに合わせた料理用の甘味料で、甘酒は水を多めにして飲みやすくしたものです。どちらも米麹がでんぷんを糖に変えるはたらきを利用してつくります。
Q. 甘麹づくりに使う米麹は生麹と乾燥麹のどちらでもいいですか?
A. どちらでも作れます。乾燥麹は水分が抜けている分、生の米麹より加える水をやや多めにするのが一般的です。
Q. 保温中に何度もかき混ぜるのはなぜですか?
A. 保温中は容器の場所によって温度にムラが出やすいため、数回かき混ぜることで発酵の進み方をそろえ、全体を均一に甘くするためです。
Q. 甘麹があまり甘くならないのはなぜですか?
A. 温度が60℃を超えると米麹の酵素の働きが弱まり、逆に50℃を下回ると糖化が十分に進みません。55〜60℃を保てているか、保温中に温度計で確認してみてください。
Q. 甘麹はどんな料理に使えますか?
A. 砂糖の代わりに、炒め物や煮物、和え物の甘み付けに使えます。まろやかな甘さがつくので、ドレッシングやお菓子作りに取り入れる方もいます。
Q. 甘麹はどのくらい保存できますか?
A. 甘酒と同じ発酵の仕組みでできているため、保存の考え方も甘酒に準じます。清潔な容器に入れて冷蔵庫で保管し、早めに使い切るのが基本です。長く保存したいときは冷凍庫を使うとよいと言われています。
Q. 炊飯器がなくても甘麹は作れますか?
A. 55〜60℃を保てる道具であれば作れると言われています。炊飯器の保温機能のほか、発酵専用の調理家電を使う方もいます。ご家庭にある道具で温度管理がしやすい方法を選んでください。
甘こうじは、飲むだけではありません
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