トップ画像は食材・料理を説明するイラストです。実際の調理写真ではありません。
ポーポーは、小麦粉を水で溶いた白い生地を薄く焼き、油味噌(アンダンスー)を芯にして巻く沖縄のおやつ。チンビンは、生地に黒糖を溶かし込んで焼き、くるくる巻いたおやつです。
ポーポーとチンビンでは、粉と水の配合が違います。今回は松本料理学院・松本嘉代子さんの約10枚分を基本に、白い皮と黒糖入りの皮を分けて紹介します。チンビンは黒糖液を冷ましてから粉へ混ぜるのがポイントです。
もともとは旧暦5月4日の「ユッカヌヒー」に、ふたつ並べて焼かれてきた行事のおやつ。那覇市国場で米こうじと糀の糖をつくる仲宗根糀家が、違いと作り方、焦がさない焼き方をまとめました。
読み終えると、台所でこうなれます
- 白いポーポーと茶色いチンビンを、ひと目で見分けられる
- 薄く焼くための、生地の量と火加減の調整が分かる
- 油味噌の甘みを変えるときの注意点が分かる
甘みを変えてみたい方への選択肢は、米と糀で仕上げた糀の糖です。
ポーポーとチンビンの違い|白い生地に油味噌か、黒糖の生地か
ふたつとも、薄く焼いた生地を葉巻のように巻いた沖縄のおやつです。違いは、生地に黒糖を入れるかどうかと、巻く中身にあります。
松本料理学院の学院長・松本嘉代子さんを取材した記事では、ポーポーは「白い焼き菓子」、チンビンは「こげ茶色」と紹介されています。ポーポーは中国菓子の影響を受けながら、油味噌を具にして沖縄の食卓になじんだお菓子です。
| 比べる点 | ポーポー | チンビン |
|---|---|---|
| 生地の色 | 白い | こげ茶色 |
| 生地の甘み | 入れない(小麦粉と水) | 黒糖を溶かし込む |
| 巻くもの | 油味噌(アンダンスー) | 何も入れずに巻く |
| 味わい | 油味噌の甘みと塩気 | 黒糖の香りと、もっちりした皮 |
小麦粉の生地を薄く焼く沖縄の料理には、塩味のおかず「ヒラヤーチー」もあります(ヒラヤーチーのレシピ)。こちらは卵やにらを入れた塩味の生地を焼く、おかずの一品です。
旧暦5月4日「ユッカヌヒー」に焼くおやつ
ポーポーとチンビンは、旧暦5月4日の「ユッカヌヒー」(ユッカヌフィーとも)と結びついたおやつです。
先の取材記事によると、この日は各地の漁港で豊漁と航海安全を願う海の祭り「ハーリー」が行われ、年に一度の玩具市も立ちます。各家庭ではポーポーとチンビンを作るのが習わしで、ふたつは行事の料理として並べて焼かれてきました。
旧暦の行事なので、新暦の日付は毎年変わります。旧暦のしくみは沖縄の旧正月はいつ?で、季節の行事のおやつはムーチー(鬼餅)の作り方やふちゃぎの作り方でもご紹介しています。
ポーポーの作り方|白い生地を薄く焼き、油味噌を巻く
松本嘉代子さんへの取材記事の約10枚分を基本にします。皮は小麦粉1.5カップ、ベーキングパウダー小さじ1、水250〜300ml、サラダ油小さじ2。焼く油は別に少量用意します。
油味噌は豚肩ロース50g、甘口白味噌80g、甜菜糖大さじ3〜4、みじん切りしょうが小さじ1、炒め油適量です。豚肉をゆで、中心75℃で1分以上の加熱を温度計で確認してから細かく切り、油で炒め、味噌と甜菜糖を合わせてつやが出たらしょうがを混ぜます。参考元の砂糖を甜菜糖へ替える案で、同じ風味を実証したものではありません。
- 粉とベーキングパウダーをふるい合わせ、水を少しずつ加えます。まず250mlから始め、ゆるく流れる状態を見て300mlまで調整します。
- 生地をこし、油小さじ2を混ぜます。
- 油を薄く引いたフライパンへ少量流し、薄く広げます。縁が離れてきたら返し、両面を焼きます。
- 皮の手前1/3ほどへ油味噌を棒状に置き、手前から巻きます。
生地へ混ぜる油と、フライパンへ引く油を分けて数えます。最初の一枚は生地の量を控えめにして、手元のフライパンで広げやすい量を確かめましょう。急に水で冷やす扱いは、フライパンの説明書に従ってください。
チンビンの作り方|黒糖を溶かして冷まし、弱めの火で焼く
同じ取材記事の約10枚分は、小麦粉250g、ベーキングパウダー小さじ2、削った黒糖150g、水400ml、サラダ油小さじ1です。焼く油は別に用意します。白い皮の分量へ黒糖だけを追加する方法ではありません。
- 黒糖を分量の水で煮溶かし、アクを取り、清潔な布などでこして冷まします。できあがりの黒糖液を400mlにそろえます。
- 粉とベーキングパウダーをふるい、冷ました黒糖液を少しずつ加えます。
- 生地をこして油小さじ1を混ぜ、油を引いたフライパンへ流します。
- 中火より少し弱い火で焼き、表面に小さな穴が現れたら返して、裏面も焼きます。
- 清潔なぬれ布巾などの上へ取り出し、扱える熱さになったら巻きます。
黒糖入りの生地は焦げやすいので、裏面も一律30秒とは決めず焼き色を見ます。焼き始めからすぐ黒くなる場合は、次の生地を入れる前に火力を落としましょう。産地ごとの風味を試すなら、沖縄黒糖の産地も参考になります。
甘みを糀の糖で|油味噌と、甘いポーポーに
油味噌の甘みに糀の糖を使うなら、砂糖とは甘さと水分が違うことを考え、一食分で甘みの一部から試します。同じ大さじ数や1.5倍へ固定換算するものではありません。
- 油味噌は少量を取り分け、甘みの一部へ糀の糖を加えます。水分が増えるので、焦がさない火加減で固さを整えます。
- 甘い仕上がりを試すなら、焼いた皮に糀の糖を薄く塗って巻く方法もあります。これは基本のポーポーとは別のアレンジ案です。
- チンビンは黒糖の香りが持ち味。ここでは参考配合の黒糖を使い、糀の糖への置き換えは案内しません。
糀の糖は、米と糀(国産)だけを原料に、仲宗根糀家が米糀をじっくり煮詰めて仕上げる甘味料です。砂糖は加えていません。煮詰める工程がある加熱済みの調味料で、飲む甘酒とは別のものです(違いは甘こうじと糀の糖の違いで)。
油味噌の甘みを、米糀からつくる甘みで
ポーポーに巻く油味噌や、甘いポーポーのたれに。米と糀から仕込んで煮詰めた甘味料で、砂糖は使っていません。ポーポーやチンビンそのものの販売ではないため、使う料理と量を考えて選んでください。
送料別。お届け先・箱サイズにより異なります。送料表で確認できます。価格・商品情報は商品ページでご確認ください。
糀の糖の使い方・容量・原材料を見る別の用途・味も比べるなら:生塩こうじ
うまく焼けないとき|焦げる・ダマになる・厚くなる
薄く焼いて巻くおやつは、火加減と生地の量でほぼ決まります。気になったときは、次の表から原因を探してみてください。
| こんなとき | 考えられること | 次はこうする |
|---|---|---|
| チンビンが焦げる | 黒糖入りの生地は焦げやすい | 中火より弱めにし、表面が乾いたら早めに返す |
| 生地にダマが残る | 粉をふるっていない・水を一度に入れた | 粉をふるい、水を少しずつ。焼く前に漉す |
| 厚くなって巻きにくい | 一度に流す量が多い | お玉半分ほどの量で薄く広げる |
| 食感が好みと違う | 油の量で焼き上がりが変わる | 油を多めにすると縁がかりっと、少なめでもっちり |
焼いた皮は乾くと固くなりやすいので、ラップで包んでおき、早めに食べきりましょう。
糀の糖はどこで買える?
糀の糖のご注文は、仲宗根糀家のオンラインショップで承っていて、冷凍便でお送りします。県内で手に取りたいときは、取扱店の冷凍の棚をのぞいてみてください。置いている商品はお店ごとに違うので、公式の販売店一覧で確かめてから出かけると確実です。
仲宗根糀家は、那覇市国場で黄麹の米糀をつくっています。黄麹と、泡盛に用いられる黒麹との違いも確認できます(黄麹とは?黒麹・白麹との違い)。(店の歩み)
あわせて読みたい 黒糖と油で揚げる沖縄のおやつはサーターアンダギーのレシピで、金時豆と黒糖の冷たいおやつは沖縄ぜんざいの作り方でどうぞ。
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おやつの次は、毎日のおかずの甘みにも。糀の糖を使ったレシピを集めました。
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ポーポーとチンビン よくある質問
はじめて焼く前に気になりやすい点に、短くお答えします。
Q. ポーポーとチンビン、いちばんの違いは何ですか?
A. 生地に黒糖を入れるかどうかです。ポーポーは白い生地で油味噌を巻き、チンビンは黒糖を溶かし込んだ茶色い生地をそのまま巻きます。
Q. ユッカヌヒーとは何の日ですか?
A. 旧暦5月4日のことで、沖縄のこどもの日にあたります。各地でハーリーが行われ、家庭ではポーポーとチンビンを作る習わしがありました。
Q. 糀の糖を初めて使うなら、どこから試すとよいですか?
A. 油味噌の甘みの一部へ少量から試してください。同量換算はせず、一食分で甘さと水分を確認します。チンビンには、この記事の参考配合どおり黒糖を使います。
Q. 糀の糖は、届いたらどう保管しますか?
A. 糀の糖は冷凍便でお届けします。到着後・開封後の保存方法と期限は包装表示を確認し、清潔な器具で取り分けてください。一律に開封後7〜10日とは案内しません。
参考:サライ.jp・松本嘉代子さんへの取材記事(基本の配合・手順・行事の背景)、厚生労働省・家庭でできる食中毒予防(肉の加熱目安)。糀の糖を使う案は元レシピとは別のアレンジです。




