発酵食品に興味はあるけれど、種類が多くて「何から始めればいいの?」と迷う方は少なくありません。実は、発酵食品づくりは道具も工程もシンプルで、はじめの一歩は思っているよりずっと気軽です。まずは市販の発酵調味料を使うだけでもよし、慣れてきたら「生米こうじ(なまこめこうじ)」ひとつで塩こうじや甘酒を手づくりするのもよし。沖縄・那覇市国場の仲宗根糀家が、発酵食品とは何かという基礎から、初心者がまず揃えたいもの・無理なく続けるコツ・生米こうじで作る方法までを、順番にやさしくご案内します。
そもそも発酵食品とは?
発酵食品とは、目に見えない小さな微生物(こうじ菌や乳酸菌など)のはたらきによって、食材がゆっくりと姿を変えた食べものです。お味噌、お醤油、お漬けもの、納豆、甘酒など、私たちが昔から親しんできた食べものの多くが発酵食品にあたります。
発酵がすすむと、食材のうまみが増したり、香りがやわらかくなったりします。和食の「だしのきいたおいしさ」も、発酵の力に支えられている部分が少なくありません。発酵食品は特別なものではなく、日本の食卓に古くから根づいてきた身近な存在です。こうじそのものの基礎から知りたい方は、あわせて「麹とは」もご覧ください。
ポイント 発酵食品は、お味噌やお漬けもののように昔から食卓にあった身近な食べもの。「新しく始める」というより「もう一度見直す」くらいの気持ちで大丈夫です。傷んだ状態との見分け方が気になる方は「発酵と腐敗の違い」も参考になります。
発酵食品にはどんな種類がある?
ひとくちに発酵食品といっても、種類はさまざまです。大きく分けると、こうじ菌を使うもの(お味噌・お醤油・塩こうじ・甘酒など)、乳酸菌を使うもの(お漬けもの・ぬか漬けなど)、納豆菌を使うもの(納豆)などがあります。
初心者の方が、最初からすべてを揃える必要はありません。まずは毎日の料理に使いやすく、味の変化を感じやすいものから始めるのがおすすめです。なかでも米こうじからつくる調味料は、和洋中どんな料理にもなじみやすく、発酵のはじめの一歩にぴったりです。仲宗根糀家は、沖縄で黄麹(きこうじ)づくりに取り組んできた糀屋です。黄麹について知りたい方は「黄麹とは」もあわせてどうぞ。
発酵食品づくり、2つの始め方
発酵食品の始め方は、大きく2つあります。ひとつは、すでに仕込まれた市販の発酵調味料を「買って使う」方法。もうひとつは、こうじから「自分で作る」方法です。どちらが正解ということはありません。まずは市販の調味料で発酵の味に慣れて、もっと楽しくなってきたら手づくりに進む——そんな順番が、いちばん無理がありません。この記事では、両方の道すじをご案内します。
まず揃えたい3つ(市販の発酵調味料)
「まず何を買えばいい?」という方へ。仲宗根糀家がおすすめするのは、使い道が広く、毎日のお料理になじみやすい次の3つです。どれも無添加で、こうじ本来の味わいを大切に仕込んでいます。
1 生塩こうじ(しおこうじ)
お塩のかわりに使える、まろやかな味わいの調味料です。お肉やお魚に塗ってしばらく置いてから焼くだけで、いつものおかずがぐっと深い味わいに。まずはお塩がわりに、和え物やお吸い物にひとさじ加えるところから始めてみてください。商品を見る/使い方は塩こうじの使い方ガイドへ。
2 甘こうじ(甘酒)
こうじの自然な甘さが楽しめる、やさしい味わいの甘こうじです。仲宗根糀家の「甘こうじ」は、そのまま飲む甘酒。お砂糖がわりの隠し味にしたり、温めても冷やしても一杯としていただけます。まずは朝の一杯から、暮らしに取り入れてみてはいかがでしょうか。商品を見る/名前の由来や違いは甘酒と甘こうじの違いで解説しています。
3 醤油こうじ(しょうゆこうじ)
お醤油にこうじのうまみが重なった、コクのある調味料です。冷ややっこや卵かけごはん、温野菜にそのままかけるだけで、ひと味ちがうおいしさに。お醤油がわりの「かけるだけ」から気軽に始められます。糀調味料3点セットを見る
3点セットは、生塩こうじ・生醤油こうじ・生キムチソースの3本組です。単品3本(¥900+¥950+¥1,300=¥3,150)より¥150割安で、冷凍便1箱でまとめてお届けします。
/使い方は醤油こうじの使い方ガイドへ。3つの違いや使い分けを一覧で見たい方は「塩こうじ・醤油こうじ・甘こうじ・酢麹の使い分け早見表」が便利です。
毎日の取り入れ方と、続けるコツ
「買ったはいいけれど、どう使えばいいの?」という方のために、3つの調味料の使い方を表にまとめました。まずは気になるものを、ひとつ試してみてください。
| 調味料 | かわりに使えるもの | まずはこの一品 |
|---|---|---|
| 塩こうじ | お塩 | お肉・お魚に塗って焼く |
| 甘こうじ | お砂糖 | 朝の一杯/煮物の隠し味 |
| 醤油こうじ | お醤油 | 冷ややっこ・卵かけごはんにかける |
無理なく暮らしになじませるには、ちょっとした工夫がいちばんの近道です。
続ける3つのコツ (1) 冷蔵庫の手前に置く … 目に入る場所にあると、自然と手が伸びます。(2) 1日1品でOK … たくさん使おうとせず、まずは1日ひと品から。(3) いつもの調味料と置きかえる … お塩・お砂糖・お醤油のかわりに使えば、新しい手間は増えません。
大切なのは、がんばりすぎないこと。今日はお味噌汁にひとさじ、明日は焼き魚に塗るだけ。そんな小さな積み重ねが、いつのまにか毎日の習慣になっていきます。
この記事の塩こうじ、あと29品の使い道があります
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自分で作るなら「生米こうじ」から
市販の調味料に慣れて「自分でも作ってみたい」と思ったら、次の一歩は生米こうじです。こうじには米こうじ・麦こうじ・豆こうじなどがありますが、初めての手づくりには米こうじが向いています。塩こうじ・甘酒・醤油こうじなど、家庭で使いやすい発酵調味料の土台になり、和洋中いろいろな料理に取り入れやすいためです。仲宗根糀家の生米こうじには、はじめての発酵づくりに向いた次のような特長があります。
- 生・無添加:乾燥していない生タイプで、添加物を使っていません。
- 冷凍でお届け:冷凍でお届けするため、使う分だけ取り出し、残りは冷凍のまま保存しやすいのが利点です。
- ひとつで幅広く使える:塩こうじ・甘酒・醤油こうじなど、複数の発酵調味料づくりに同じ生米こうじを使えます。
- 家庭で扱いやすい:特別な設備は不要で、家庭にある道具で仕込めます。
生麹と乾燥麹の違いや保存のしかたは「米麹(生米こうじ)の使い方」でくわしく紹介しています。
発酵食品づくりに必要なもの
手づくりといっても、特別な道具はほとんど要りません。まずは次のものをそろえれば十分です。
| 用途 | 必要なもの |
|---|---|
| 共通 | 生米こうじ/清潔なふた付き保存容器/スプーンやヘラ |
| 塩こうじ用 | 塩/水 |
| 甘酒用 | 炊飯器(保温機能つき)/お湯 |
容器や道具は清潔なものを使い、作業前に手をよく洗ってから始めると安心です。
まず作ってみたい2つ 塩こうじと甘酒
塩こうじ
塩こうじは、米こうじ・塩・水を合わせて発酵させて作る、下ごしらえや味つけに使える発酵調味料です。混ぜてから発酵させる日数や、塩・水の割合は、季節や室温によって変わります。仕込みの分量や置く日数は環境に左右されるため、無理に急がず、様子を見ながら進めるのがコツです。できあがった塩こうじの使い道は「塩こうじの使い方ガイド」で具体的に紹介しています。
甘酒(炊飯器で作る)
米こうじから作る甘酒は、炊飯器の保温機能を使う方法が家庭で作りやすい方法です。米こうじの発酵による自然な甘みが特長で、砂糖は使いません。分量・保温の温度や時間といった具体的な手順は「炊飯器で作る甘酒」ガイドで詳しく解説しています。まずはガイド通りに一度作ってみると、発酵の感覚がつかみやすくなります。
小さく始めて、続けていく
最初からすべてを上手に、と気負わなくて大丈夫です。少量から仕込む、清潔な道具を使う、生米こうじは冷凍で保存する——この3点を守れば、発酵食品づくりはぐっと身近になります。塩こうじと甘酒に慣れたら、醤油こうじなどへ少しずつ世界を広げていけます。買って使うことから始めても、自分で仕込むことから始めても、どちらも立派な「発酵のある暮らし」の一歩です。
よくある不安とご質問(Q&A)
「むずかしそう」と感じる方へ。 ご安心ください。ご紹介した塩こうじ・甘こうじ・醤油こうじは、すでに仕込んだものをそのままお使いいただけます。自分で発酵させる手間はいりません。お塩やお醤油と同じ感覚で、お料理に加えるだけです。
「続かないかも」と感じる方へ。 最初から気負わなくて大丈夫です。まずは1つだけ、いつもの調味料と置きかえてみてください。使い切れるか心配な場合は、開封後は冷蔵庫で保存し、パッケージの保存方法と賞味期限を目安に、早めに使い切るのがおすすめです。

発酵のはじめの一歩におすすめの「生塩こうじ」
Q. 発酵食品は、まず何から始めればいいですか?
A. 毎日の料理に使いやすい調味料から始めるのがおすすめです。なかでも塩こうじ・甘こうじ・醤油こうじの3つは、いつものお塩・お砂糖・お醤油のかわりに使えるので、初心者の方でも気軽に取り入れられます。
Q. 3つとも一度に揃えないといけませんか?
A. いいえ、まずは1つからで大丈夫です。いちばん使いみちが広いのは塩こうじですので、迷ったら塩こうじから始めて、慣れてきたら少しずつ増やしていくのがおすすめです。
Q. 手づくりはむずかしいですか?
A. 生米こうじと炊飯器があれば、甘酒も塩こうじも家庭で作れます。分量や時間はガイドの通りに一度作ってみると、発酵の感覚がつかめます。まずは少量から気軽に試してみてください。
Q. 保存はどうすればいいですか?
A. 市販の調味料は開封後は冷蔵庫で保存し、商品パッケージの保存方法と賞味期限を目安に早めに使い切ってください。生米こうじは冷凍のまま保存し、使う分だけ取り出すと風味を保ちやすくなります。
発酵づくりの主役をそろえる
生米こうじ(生・無添加)はこちら 沖縄・仲宗根糀家がお届けする、冷凍の生米こうじです。塩こうじにも炊飯器の甘酒にも使えます。手づくりの前に、まず味に慣れたい方は、市販の生塩こうじや甘こうじ(甘酒)から始めるのもおすすめです。
この記事で使う糀
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