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生麹と乾燥麹の違い|甘酒・塩麹づくりでの選び方を糀屋が解説

生麹と乾燥麹の違い|甘酒・塩麹づくりでの選び方を糀屋が解説

※画像はイメージです

甘酒や塩こうじを手作りしてみようとお店やネットをのぞくと、「生麹(なまこうじ)」「乾燥麹(かんそうこうじ)」の2種類があって、どちらを選べばいいか迷った——そんな声をよくいただきます。どちらも同じ米麹(米こうじ)ですが、水分の量・保存の仕方・使う前のひと手間・仕上がりの風味に違いがあります。この記事では、沖縄で黄麹(きこうじ)をつくる糀屋が、生麹と乾燥麹の違いを比較表で整理し、甘酒づくり・塩こうじづくりでどちらを選べばよいかを作り手の目線でお伝えします。分量の換算のコツや、失敗しないポイントまでまとめました。

生麹と乾燥麹の違いを、ひとことで

まず結論から。生麹と乾燥麹は「もとは同じ米麹」で、乾燥させているかどうかが一番の違いです。ここでの「生」は乾燥させていない、水分を含んだそのままの状態という意味です。

生麹:乾燥させていない、水分を含んだそのままの麹。しっとりした状態で、商品ごとに香りや扱い方が異なります。冷蔵・冷凍で保存し、多くは水で戻さずそのまま使えます。

乾燥麹:生麹の水分を飛ばして乾燥させた麹。常温で長く保存でき、買い置きに便利。水分が少ない分、レシピによっては分量の換算や水戻しが必要な場合があります。

選び方の目安はシンプルです。手作りに挑戦したい・お米の風味を大事にしたい方は生麹常温で保存して少しずつ使いたい方は乾燥麹——というのが作り手からのおすすめ。以下で理由を見ていきましょう。

そもそも麹の「生」と「乾燥」とは?

米麹(米こうじ)は、蒸したお米に麹菌(こうじきん)を繁殖させたものです。この出来上がった米麹を、そのまま水分を含んだ状態で扱うのが生麹、温風などで水分を飛ばして乾かしたものが乾燥麹です。

生麹は水分を含むため日持ちしにくく、冷蔵または冷凍で保存します。ふっくらとやわらかい質感で、お米そのものの香りと甘みが感じられます。一方の乾燥麹は水分が少なく、常温で長く保存できるのが利点。軽くて扱いやすく、手に入りやすいのが特徴です。商品によっては、使う前にぬるま湯で戻すタイプと、戻さず使えるタイプがあります。

ひとつだけ、混同しやすい「生」の話

米麹(米こうじ)の「生」は、あくまで「乾燥させていない」という意味です。よく似た言葉に生塩こうじ・生醤油こうじの「生」がありますが、こちらは「火入れ(加熱処理)をしていない」という別の意味。米こうじの「生」は乾燥との対比、塩こうじ・醤油こうじの「生」は加熱の有無の対比、と覚えておくと迷いません。

生麹と乾燥麹の違い・比較表

ここまでの違いを一覧にまとめました。数値は一般的な目安なので、お使いの商品パッケージの表示を優先してください。

項目 生麹(なまこうじ) 乾燥麹(かんそうこうじ)
水分 多い(しっとり) 少ない(乾いている)
保存の目安 冷蔵で早めに/長期は冷凍 常温で長期保存しやすい
使う前の手間 多くはそのまま使える 戻し不要の物と、水で戻す物がある
お米の風味 残りやすい傾向 やや控えめになりやすい
発酵させる力(力価) 商品ごとに異なる 商品ごとに異なる
分量の考え方 レシピの基準になりやすい 商品表示とレシピに従う
向いている場面 風味重視・まとめて仕込む 買い置き・少しずつ使う

※保存期間・分量はあくまで一般的な目安です。商品ごとに異なるため、パッケージの表示に従ってください。

甘酒づくりでの選び方

甘酒(米麹甘酒)は、お米のでんぷんが麹の働きで糖に変わり、砂糖を使わなくても自然な甘みが生まれる飲みものです。この「甘みの出やすさ」に、生麹と乾燥麹の違いが表れます。

生麹はお米の芯が残りにくく甘みが引き出されやすいため、初めての甘酒づくりでも扱いやすいのが利点。水で戻す手間もなく、そのまま仕込めます。乾燥麹は水分が少ない分、レシピが生麹前提のときは使用する商品の表示とレシピを確認し、水分量を調整するのが一般的な目安。乾燥度は商品ごとに異なるため、一律の換算率で置き換えないことが大切です。

生米こうじで作る、基本の甘酒(炊飯器)

材料(作りやすい分量)

  • 生米こうじ 200g
  • お米 1合
  • 水 200cc
  1. お米1合をやわらかめのお粥に炊き、57度以下まで冷まします(熱いまま麹を入れないのが大切)。
  2. 生米こうじ200gと水200ccを加えてよく混ぜます。
  3. 炊飯器の保温にし、フタは開けたまま布巾をかけて、57〜60度を7時間キープ。途中で数回かき混ぜ、58度前後で均一に保ちます。
  4. お米の粒がやわらかくなり、甘みが出たら出来上がり。できあがったら清潔な容器に移してすぐ冷蔵し、早めに食べきります。長く保存する場合は小分けして冷凍し、詳しい扱いは保存記事をご確認ください。

温度が高すぎると甘みが出にくく、低すぎても進みにくいため、57〜60度の温度管理が甘酒づくりの一番のポイント。乾燥麹でも温度管理は同じで、水加減だけを調整します。分量・温度・時間の詳しい手順は炊飯器で作る甘酒の作り方にまとめていますので、あわせてご覧ください。

塩こうじづくりでの選び方

塩こうじは米麹・塩・水を合わせて発酵させる調味料です。こちらも、生麹と乾燥麹で仕込みのひと手間が少し変わります。

生麹なら、塩と水を合わせるだけでそのまま仕込め、お米の芯が残りにくく、なめらかに仕上がりやすいのが持ち味です。乾燥麹は、麹が水を吸って戻る分を見込んで水をやや多めにする(麹がひたひたに浸かるくらい)か、あらかじめぬるま湯で戻してから仕込むと失敗しにくくなります。

塩と水の割合は、一般的には米麹の重量に対して塩は約30%、水は麹がかぶるくらいが目安とされます。塩を控えすぎると傷みやすくなるため、減らしすぎないのがコツです。仕込んだあとは常温で1日1回混ぜながら発酵させ、麹がやわらかくとろみが出れば完成の目安。塩こうじは肉や魚をやわらかくし、旨みを引き出す下ごしらえに重宝します。分量や日数は目安なので、季節や環境に合わせて様子を見てください。

生麹・乾燥麹、それぞれ向いている人

どちらが良い・悪いではなく、暮らし方や目的で選ぶのがいちばんです。

生麹が向いている人:お米の風味を大事にしたい/これから甘酒・塩こうじの手作りに挑戦したい/まとめて仕込んで冷凍で使い分けたい/なめらかな仕上がりが好き。

乾燥麹が向いている人:常温でストックして少しずつ使いたい/使う頻度がまだ少ない/買い物のときに常温で持ち帰りたい/レシピどおりに計量して安定させたい。

ちなみに、生麹も使う分ずつ小分けにして冷凍しておけば、乾燥麹に近い「少しずつ使える」使い勝手になります。風味は生麹が好きという方も、この方法なら無理なく続けられます。

生麹を使うときの保存と扱いのコツ

1. 開けたら早めに 生麹は水分を含むため日持ちしにくいもの。冷蔵なら早めに使い切り、すぐ使わない分は冷凍が安心です(保存の目安はパッケージ表示に従ってください)。

2. 小分け冷凍が便利 1回分ずつ小分けして冷凍しておくと、必要な分だけ取り出せて無駄がありません。

3. 常温で放置しない 出しっぱなしにせず、使ったらすぐ冷蔵・冷凍へ。夏場は特に気をつけましょう。

4. 甘酒は温度、塩こうじは塩加減 生麹の力を活かすなら、甘酒は57〜60度の温度管理、塩こうじは塩を減らしすぎないことが失敗しないコツです。

生米こうじ|仲宗根糀家

甘酒・塩こうじを生麹から仕込みたい方へ

生米こうじ

乾燥させていない生米こうじです。甘酒や塩こうじなど、ご家庭での仕込みにお使いいただけます。

生米こうじを見る

糀屋がつくる「生米こうじ」のこと

仲宗根糀家は、沖縄で黄麹(きこうじ)をつくる糀屋です。泡盛文化の影響で黒麹・白麹が主流の沖縄にあって、食卓のための黄麹を仕込んでいます。生麹と乾燥麹に優劣はありません。その違いを知って、台所に合うほうを選んでいただけたらうれしく思います。

私たちがお届けしている生米こうじは、乾燥させていない生の米こうじ。お米の水分がそのまま保たれているため、お米の風味や旨みが残りやすく、商品ごとに香りや扱い方が異なります。お米の芯が残りにくいので、甘酒づくりも塩こうじづくりも、はじめての方が扱いやすいのが持ち味です。もちろん無添加で、那覇市国場で仕込んでいます。「まずは生麹で、お米の香りが立つ甘酒や塩こうじを作ってみたい」という方の土台にどうぞ。

手作りの土台に、乾燥させていない「生米こうじ」

沖縄で黄麹をつくる糀屋の、無添加の生米こうじ。お米の風味が豊かで、甘酒も塩こうじも、はじめての手作りに使いやすい生麹です。

生米こうじを見る 仕込み不要の生塩こうじを見る

よくある質問

Q. 生麹と乾燥麹、初心者にはどちらがおすすめですか?

A. お米の風味を活かしたい・手作りに挑戦したい方には生麹がおすすめです。水で戻す手間がなくそのまま使え、お米の芯が残りにくいため、甘酒も塩こうじも扱いやすいのが理由。常温で保存しながら少しずつ使いたい方は乾燥麹が便利です。

Q. 乾燥麹を、生麹のレシピで使うときの分量は?

A. 乾燥度や吸水量は商品ごとに異なるため、使用する商品の表示とレシピに従ってください。生麹の分量を一律の換算率で乾燥麹へ置き換えず、水分は仕上がりを見ながら調整します。

Q. 生麹は使う前に水で戻す必要がありますか?

A. 生麹は水分を含んでいるので、多くの場合そのまま使えます。甘酒や塩こうじも、戻さずにお米や塩・水と合わせて仕込めます。乾燥麹は商品によって戻すタイプがあるので、パッケージの表示をご確認ください。

Q. 生麹の保存方法を教えてください。

A. 生麹は水分を含むため日持ちしにくく、冷蔵なら早めに使い切り、すぐ使わない分は小分けにして冷凍するのがおすすめです。保存期間は商品によって異なるため、パッケージの表示に従ってください。

Q. 生麹と乾燥麹で、甘酒の味は変わりますか?

A. どちらでも作れますが、生麹のほうがお米の風味がしっかり感じられる傾向があります。乾燥麹はすっきりと安定した味わいになりやすく、あとは好みの問題。まずは作りやすいほうから試して、お好みを見つけてみてください。

あわせて読みたい:米こうじの使い方ガイド炊飯器で作る甘酒の作り方黄麹と黒麹の違い塩こうじの使い方完全ガイド

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