生塩こうじがあれば、鶏肉も豚肉も魚も、同じ調味料で下味の芯を通すことができます。使うのは生塩こうじひとつ、目安は素材の重さの約1割です。忙しい平日の献立に悩む方に向けて、食材別の使い方と副菜・汁物との組み合わせ方をご紹介します。
この記事の要点
- 使用量の目安:生塩こうじは素材の重さの約1割
- 焼き方:糀調味料は焦げやすいので弱めの中火でじっくりと
- 副菜の注意点:じゃがいも・かぼちゃなどは加熱と合わせて使う
塩麹献立の組み立て方|主菜・副菜・汁物を同じ調味料でまとめるコツ
塩麹献立とは、生塩こうじで肉や魚の下味を整え、同じ調味料を副菜や汁物にも生かして、味の一体感を持たせた献立の組み立て方です。
主菜・副菜・汁物のすべてに生塩こうじを使うと聞くと、味付けの選択肢が減るように感じるかもしれません。ですが生塩こうじは米糀と食塩だけで仕込まれた発酵調味料で、塩味だけでなく糀由来の旨みも持っています。主菜は塩こうじの塩味を軸にしつつ、副菜や汁物は素材そのものの風味を生かす味付けにすると、単調になりにくくなります。
基本の使い方は塩こうじの使い方の記事で詳しく解説しています。ここでは献立として組み立てる視点で、食材別の使い方をご紹介します。
鶏胸肉の塩麹献立|漬け方と副菜の合わせ方
鶏胸肉には素材の重さの約1割の生塩こうじをもみ込み、2〜6時間ほど置くと、しっとりとした下味がつきます。
鶏胸肉は火を通しすぎるとパサつきやすい部位ですが、生塩こうじの下味を効かせておくと、焼いたり茹でたりしたあとも比較的しっとりと仕上がります。糀調味料は糖分を含むため焦げやすく、焼くときは弱めの中火でじっくりと火を通すのがポイントです。しっとりと仕上げる工程は鶏ハムの作り方でも紹介しています。
副菜には塩こうじで和えた野菜の浅漬け風、汁物にはあっさりとしたみそ汁やスープを合わせると、主菜の下味と喧嘩せずに献立がまとまります。
豚肉(豚ロース・豚バラ)の塩麹献立|漬け時間と組み方
豚肉は薄切りなら15〜20分ほど、生塩こうじをなじませるだけで下味がつきます。
生姜焼き用の豚ロース薄切りや豚バラの薄切りは、短い時間でも味がなじみやすい部位です。厚みのあるブロックや豚ロースの塊は、断面まで下味が入るよう少し長めに時間を置くとよいでしょう。焼くときは糀調味料が焦げやすいことを踏まえ、弱めの中火でじっくり火を通します。
豚肉の献立には、副菜にキャベツや大根など水分の少ない野菜の塩こうじ和えを合わせると、脂の甘みとのバランスが取りやすくなります。
鮭・ぶり・鯖の塩麹献立|魚に合う下味と付け合わせ
鮭やぶり、鯖などの魚にも生塩こうじは使えます。魚は身の厚みによって火の通り方が変わるため、切り身の厚みを見ながら漬け込む時間を調整するのが基本です。
白身魚では30分から1時間ほどを目安にする使い方もありますが、鮭やぶり、鯖は身の性質が白身魚とは異なるため、まずは短めの時間から試すと失敗が少なくなります。焼くときは糀調味料が焦げやすいので、皮目からじっくり弱めの中火で焼くと、焦がさずに火を通しやすくなります。
魚の献立には、汁物に澄まし汁やみそ汁、副菜にさっぱりとした和え物を合わせると、脂ののった魚とのバランスが取りやすくなります。
副菜と汁物の組み合わせ方
副菜は生塩こうじで和えるだけの浅漬け風が手軽で、汁物は塩こうじの塩味を生かすと調味料を減らせます。
きゅうりや大根、キャベツなど水分の少ない野菜は、生塩こうじで和えてしばらく置くだけで浅漬け風の副菜になります。きゅうりを使った副菜は塩麹きゅうりの作り方で分量や漬け時間の目安を紹介しています。
じゃがいもやかぼちゃなど、でんぷんを多く含む野菜に生塩こうじを使う場合は、ゆで汁や煮汁に加えて一緒に加熱するか、食べる直前に和えるのがポイントです。和えたまま冷蔵庫に置いておくと、水分が出て食感がゆるみやすくなります。
汁物は、だしの旨みを生かしたところに生塩こうじで塩味を足すと、調味料をあれこれ足さずに味が決まります。沖縄の澄まし汁はソーキ汁の作り方でも、生塩こうじを下味に使う方法を紹介しています。
平日1週間の塩麹献立例
平日1週間の献立は、鶏胸肉・豚肉・魚を曜日でローテーションし、副菜と汁物を組み合わせると回しやすくなります。
| 曜日 | 主菜 | 副菜・汁物 |
|---|---|---|
| 月 | 塩麹鶏胸肉 | 塩麹きゅうりの浅漬け+みそ汁 |
| 火 | 塩麹豚肉(薄切り) | 塩麹キャベツ和え+汁物 |
| 水 | 塩麹の魚(鮭など) | 塩麹大根の浅漬け+澄まし汁 |
| 木 | 下味冷凍した鶏胸肉 | 副菜の作り置きを活用+みそ汁 |
| 金 | 塩麹豚肉(厚切り) | 塩麹きゅうり+汁物 |
| 土 | 塩麹の魚(ぶり・鯖など) | 副菜をアレンジ+汁物 |
| 日 | 作り置きの塩麹肉を使った一品 | 冷蔵庫の野菜を塩麹和えに+汁物 |
週の後半は、下味冷凍しておいた肉や、作り置きの副菜を活用すると、平日の調理の負担を減らせます。
作り置きと下味冷凍の回し方
下味冷凍は、生塩こうじをもみ込んだ状態で保存袋に入れて冷凍しておく方法で、平日の調理時間を短くできます。
生塩こうじは冷凍でお届けしており、冷凍庫でも固まりきらないため、使う分だけすくって調理に使えます。まとめて漬け込んでおくときも、素材の重さの約1割という目安を守ると、どの食材でも味の濃さが揃いやすくなります。保存の目安は塩麹の保存方法の記事で詳しく解説しています。
副菜も、きゅうりや大根の浅漬け風なら作り置きしておきやすく、平日の献立の負担を減らしてくれます。
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沖縄で黄麹(きこうじ)を専門に作っている会社・仲宗根糀家です。生塩こうじを使った下味や献立の組み立て方を、商品づくりと日々の台所での使い方を通じて考えてきました。この記事が、平日の献立づくりの手助けになればうれしいです。
よくある質問
Q. 塩麹献立は、毎日同じ味になりませんか?
A. 主菜は生塩こうじの塩味を軸にしつつ、副菜や汁物は素材そのものの風味を生かす味付けにすると、単調になりにくくなります。
Q. 塩こうじの使用量の目安はどのくらいですか?
A. 素材の重さの約1割が目安です。仲宗根糀家でも、この割合を仕込みの目安にしています。
Q. 下味冷凍した塩麹の肉は、凍ったまま調理できますか?
A. 生塩こうじは冷凍でも固まりきらないため、凍った状態からでも使う分だけすくって調理に使えます。
Q. じゃがいもやかぼちゃの副菜に塩こうじを使うときの注意点は?
A. ゆで汁や煮汁に生塩こうじを加えて一緒に加熱するか、食べる直前に和えると、水っぽくならずに仕上がります。和えたまま冷蔵庫に置いておくのは避けましょう。
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