トップ画像は食材・料理を説明するイラストです。実際の調理写真ではありません。
空芯菜炒めは、茎と葉を分け、にんにくの香りを弱火で出してから茎、葉の順に炒めると作りやすい料理です。ここでは分量の根拠が確認できる醤油味の一例と、塩こうじを使う際の注意を分けて紹介します。塩こうじへ替えた場合は、元のレシピと同じ量・味にはなりません。
沖縄では「ウンチェー」と呼ばれ、炒め物が夏の食卓の定番になってきた島野菜でもあります。
那覇市国場で塩こうじを仕込む仲宗根糀家から、塩の代わりに生塩こうじで仕上げるときの火の入れ方もお伝えします。
台所に立つ前に、3つだけ
- 茎と葉は火の通り方が違う。分けておいて、茎から炒める
- にんにくだけは弱火。空芯菜を入れたら中火で手早く
- 塩こうじで仕上げる日は、火を弱めてから加えてからめる
仕上げに使う仲宗根糀家の調味料:生塩こうじ(米糀と食塩で仕込み、仕上げたあと加熱殺菌をしない塩こうじ)
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空芯菜とは|沖縄では「ウンチェー」と呼ぶ夏の野菜
空芯菜(くうしんさい)は、ヒルガオ科のヨウサイの別名です。辞典によると、アジアの熱帯から温帯南部の生まれで、つる性の茎は中が空洞。葉とともにやわらかい茎の先を食べます。花がアサガオに似た形をしていることから、アサガオナとも呼ばれます。
寒さには弱く、日本では霜で枯れるため一年草として育てられます。春に種をまき、夏から霜が降りるころまで、芽先を摘みながら利用する野菜です。
沖縄県の農林水産物の情報サイト「くゎっちーおきなわ」では、ウンチェーは県が選んだ伝統的な島野菜のひとつ。収穫は4月から9月で、本島南部の豊見城市がおもな産地です。昔は家の敷地の湿地にもよく茂り、夏場の大事な緑の野菜として食べられてきました。「沖縄の夏野菜として、炒めものは沖縄料理の定番」とも紹介されています。
| 呼び名 | どこでの呼び方か | ひとこと |
|---|---|---|
| 空芯菜(空心菜) | ヨウサイの別名 | 茎の中が空洞 |
| ヨウサイ | 和名 | ヒルガオ科のつる性の野菜 |
| ウンチェー・ウンチェイ | 沖縄本島 | 夏の島野菜 |
| パナイ | 宮古 | 同じ野菜の地域の呼び名 |
| アサガオナ | 別名 | アサガオ形の白や紅の花をつける |
同じ夏の島野菜には、味噌で煮るへちまのナーベーラーンブシーもあります。
空芯菜の下ごしらえ|茎と葉を分けて切る理由
空芯菜は、手に入れたらなるべく早く料理するのがいちばんです。県のサイトでは「傷みやすいのですぐに調理するのがよい」とされ、辞典にも、新鮮なものでないとあくが気になると書かれています。すぐに使わない日は、湿らせた新聞紙で包み、立てて冷蔵庫に入れておきます。
- 根元のかたい部分を落とし、水を張ったボウルでふり洗いします。
- ざるに上げ、水気をしっかり切ります。
- 6〜7cmの長さに切り、太い茎の部分と、葉・やわらかい先の部分に分けておきます。太い茎は縦半分に切る作り方もあります。
分けるのは、茎と葉で火の通り方が違うからです。茎は太くシャキッとしていて、葉は薄くすぐにしんなりします。同時にフライパンへ入れると、茎に火が通るころには葉に火が入りすぎてしまいます。茎を先に、葉をあとから。これだけで、歯ざわりのよい炒め物に近づきます。
空芯菜炒めの作り方(2人分)|醤油味の参考配合
メーカー公開「空心菜のしぼ生炒め」の参考配合は、2人分で空心菜100g、にんにく1片(5g)、ごま油大さじ1、指定の生しょうゆ小さじ1です。酒や顆粒だしを使わない醤油味の一例で、塩こうじの分量を検証したレシピではありません。
- 空芯菜をよく洗って水気を切り、6〜7cmに切ります。茎と葉を分け、にんにくは芯を除いて薄切りにします。
- フライパンにごま油とにんにくを入れ、弱火で香りを出します。
- 中火で茎を約1分炒め、葉を加えて手早く炒めます。
- 醤油を鍋肌へ回し入れてなじませ、器へ盛ります。
一袋の重さを確かめてから
空芯菜は売り場の一袋が必ず100gとは限りません。量るときは傷んだ部分や使わない硬い根元を除き、食べる部分を量ります。袋が大きいからと全部入れず、フライパンで返せる量に分けると扱いやすくなります。
塩こうじを使う日は、醤油を重ねない
この基本配合に塩こうじをさらに足すと、塩味が重なります。別の味付けとして使うなら、元の醤油を控え、火を弱めてから少量ずつなじませます。焦げそうになったら火を止めて調整し、焦げを強火で取り返そうとしないでください。
塩の代わりに生塩こうじで|焦がさない入れどき
生塩こうじを使うと、塩味に米こうじ由来の甘みも加わります。ただし、肉や魚の下味で案内している「重さの約10%」を、空芯菜にも一律に当てはめないでください。野菜の水分や一緒に炒める具で味が変わるため、別の塩や醤油を控え、少量から仕上げます。
- にんにくを弱火で炒めて香りを出し、中火にして茎、続けて葉を炒めます。
- 葉に油が回ったら、いったん火を弱めます。
- 生塩こうじを加えて全体にからめ、味を見てから火を止めます。
塩こうじは焦げやすい調味料です。強い火のまま入れると、こうじの粒がフライパンに焦げつきやすくなります。空芯菜を中火で手早く炒めたあと、火を落としてから加える。この順番なら、シャキッとした歯ざわりも、塩こうじの風味も両方守れます。焦げる理由は塩麹が焦げる理由と焦がさない焼き方でくわしく解説しています。
| 味つけ | 入れるもの | こんな日に |
|---|---|---|
| 塩・こしょう | にんにく・酒・塩 | 空芯菜そのものの味を楽しむ |
| 生塩こうじ | にんにく・生塩こうじ(少量から) | 塩味をまろやかにして、ご飯のおかずに |
| 生醤油こうじ | にんにく・酒・生醤油こうじ(少しずつ) | 醤油の代わりに。火を弱めてから加える |
にんにくの香りをもっと前に出したい日は、手作りのにんにく麹を使う方法もあります。炒め物での使い方はにんにく麹の使い方で、冷蔵庫の残り野菜と合わせるなら残り野菜の塩麹炒めもどうぞ。
沖縄のウンチェーの食べ方|炒め物・和え物・味噌汁
沖縄では、ウンチェーは炒め物だけでなく、和え物や汁物にも使われてきました。県のサイトでは、やわらかいつるの先を葉と一緒に、炒め物や和え物、味噌汁に入れると紹介されています。辞典でも、煮物、和え物、汁の実、油炒めと、使い道の広い野菜として書かれています。
| 食べ方 | 使う部分 | ひとこと |
|---|---|---|
| 炒め物 | 茎と葉 | 沖縄の夏の定番。豚肉と合わせる家庭も |
| 和え物 | 葉とやわらかい先 | 青菜のおひたしと同じ感覚で |
| 味噌汁 | つるの先と葉 | 最後に入れて、色よく |
味噌汁にするなら、だしの取り方はだしの素を使わない味噌汁が参考になります。夏の島野菜をもう一皿なら、苦みを楽しむゴーヤーチャンプルーも、生塩こうじで作れます。
空芯菜炒めがうまくいかないときの直し方
空芯菜炒めでは、水気と火加減、材料を入れる順番が仕上がりに関わります。気になったところから見直してみてください。
| 気になること | 考えられること | 次はこうする |
|---|---|---|
| 水っぽい | 洗ったあとの水気が残った/炒める時間が長い | ざるでしっかり水を切る。中火で手早く |
| 葉がくたっとして色が悪い | 茎と葉を同時に入れた | 茎を先に、葉は最後にさっと |
| 茎がかたい | 太い茎をそのまま使った | 太い茎は縦半分に切る |
| にんにくが苦い | 最初から強い火で炒めた | にんにくは弱火で香りを出してから |
| 塩こうじが焦げつく | 強い火のまま加えた | 火を弱めてから加えてからめる |
えぐみだけで鮮度や安全性を判断することはできません。傷んだ部分を使わず、購入後は早めに調理します。苦みを消すために調味料を何種類も足すより、次は柔らかい部分を選ぶ、硬い茎を細く切るなど、材料の状態も見直してみてください。
炒め物に使う生塩こうじはどこで買える?
仲宗根糀家の生塩こうじは、米糀と食塩だけで仕込み、仕上げたあと加熱殺菌をしていない塩こうじです。麹の酵素の働きを料理に生かすため、オンラインショップからヤマト運輸の冷凍便でお届けしています。凍った状態でもスプーンが入るので、炒め物に使う分だけを取り分けられます。
沖縄県内なら、一部の取扱店の冷凍ケースに並んでいることもあります。品揃えは店によって違うので、公式の販売店一覧で確かめてからお出かけください。
仲宗根糀家では、那覇市国場で黄麹の米こうじを仕込んでいます。黄麹でつくる塩こうじの特徴は沖縄の塩麹で、「生」の意味は生塩麹とは?でお話ししています。(糀づくりの歩み)
塩味・醤油味・辛みを使い分けたい方へ
すぐ料理に使える仕込み済みの調味料を、用途で選べます。塩こうじは肉や魚の下味、醤油こうじは冷奴や煮物に。セットには生キムチソースも入るため、辛みのある炒め物や鍋も作る予定があるかを考えて選んでみてください。
1品だけを使いたいのか、3種類それぞれに出番がありそうかを考えて選んでみてください。セット内容と各商品の原材料を商品ページで確認できます。
沖縄で仕込む生塩こうじ・生醤油こうじ・生キムチソースの3つをそろえたセットです。麹の酵素を料理に生かすため、仕上げた製品を加熱殺菌せず、保存のための酒精も加えず、すぐに冷凍しています。冷凍で保管してお使いください。
送料別。お届け先・箱サイズにより異なります。送料表で確認できます。価格・商品情報は商品ページでご確認ください。
3つの調味料の用途とセット内容を見る別の用途・味も比べるなら:生塩こうじ
あわせて読みたい 青菜や根菜を塩こうじで浅漬けにするなら塩こうじの野菜レシピ、塩こうじの量の考え方は塩こうじの使い方ガイドへ。
空芯菜炒めのよくある質問
空芯菜を炒める前に迷いやすいところを、4つにしぼってお答えします。
Q. 茎と葉は一緒に炒めてはいけませんか?
A. 一緒でも作れますが、分けて茎から炒めるほうが仕上がりがそろいます。茎は太く、葉は薄くて火が通りやすいため、同時に入れると葉に火が入りすぎてしまいます。
Q. 空芯菜はあく抜きが必要ですか?
A. 炒め物では、下ゆでせずにそのまま炒めるレシピが多く見られます。鮮度が落ちるとあくが気になりやすいとされるので、手に入れたらなるべく早く使いましょう。
Q. はじめて生塩こうじで炒めるなら、どのくらい入れますか?
A. 野菜へ一律に重さの10%を使う目安ではありません。ほかの塩味を控え、空芯菜に火が通ってから弱火にし、少量ずつなじませて味を調整します。肉や魚の下味用の量と分けて考えてください。
Q. 取り寄せた生塩こうじは、どうしまっておけばいいですか?
A. 当店の生塩こうじは、届いたら冷凍庫へ入れ、開封後も冷凍保存してください。使う分だけ清潔な器具で取り分け、商品の期限と保存表示に従います。
参考情報:沖縄県食材情報サイト「ウンチェー」、メーカー公開「空心菜のしぼ生炒め」。本記事の塩こうじを使う説明は味付けのアレンジで、メーカーの公式配合とは分けています。




